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第8話
煽られる。
「む、つきく……も、や。
お、ねが…い、れて……?ほし、ぃ…」
呼吸が少し整ったらしい信。
膝を立てて、広げて、あられもない姿を晒す。
「ん〜、意外と遊び慣れてんの?」
「?!、な、ない…!むつ、きくん、に、合わせてるの…!!」
ぽろぽろ、涙を溢れさせて、泣かれた。
触れた膝も、ふるふる震えていた。
「なぁ、俺に抱かれてえ?」
「…ぅ、ん!たのむ、から……」
大きな目が、訴えてくる。
こいつが縋ってくるの、
ほんっと。
ヤベェぐらいに、
たぎる。
「命令、たくさん聞けたからなぁ。ご褒美は、必要だな?」
尻穴に指を突っ込んで、ローターを出してやる。
「や、ぁあっ!」
まーたイキそうになったこいつ。
ったく、敏感すぎ。
「ほーら、挿れるぞ。」
息を詰めた信を見下ろしながら、自分のペニスを挿入する。
「ん゛ぅぅぅう!!ゔ、ぁ、」
「はは、へったくそだなァ、おまえ。力抜けよ。」
「、ご、めぇっ、ぐぅ゛」
ほんっと、手間のかかる。
まだ三分の一も入れてねぇよ?
「キスしてやるから、こっち集中しろ。出来るだろ?」
「ぐ、ぁ゛…ん、で、きぅ……」
ギュッ、と目を瞑りながらそう答える信。
一度軽く唇に吸い付き、そして、深く舌を捻じ込んだ。
「ん、んんっ、」
しばらくは無理に挿れようとせず、キスに集中させる。
「ふ、ぁ、む、つぅ、んぁっ、」
舌噛まれて、嬉しがってる顔も良い。
つーか、ちょっとイキかけたな。
キュッと尻穴が締まった。ったく。
俺がお預け食らってんのに、一人だけってのはズルくねぇの?
「んむっ、?!」
ちょっとだけ、意地悪をした。
一気に半分くらいのとこまで、またペニスを押し込む。
可哀想だから、キスも続ける。さすがに、息継ぎは許しながらな。
「ぁ、はっ、むつき、く、んん。ぁ、おれ、っん、きに、ぁ、っ、しな、で、!」
「ばあか、これでもヤル時は優しいほうだっつの。セックスは気持ちよくてなんぼだろ。」
「ぇ、っ、ぁ、ぅ、っっ、」
「こーら、信?なんでまたイッたわけ?」
「っ、すき」
「むつきく、すき」
信が俺の首に縋るように、頭をグリグリしてきた。
なンだ?もしかして、相手が痛がってても強行するタイプだと思ってた?しねぇよ。それ、別にこっちも気持ち良くねぇし。
まーその分、前戯でイタズラする方ではある。それで勘違いしたか?
慣れろ。
信が、顔をあげる。
「ッ、」
なんつー、嬉しそうな顔してンだよ。
「ぁ、お、っきく、なっ、た…?」
「しーん、いつになったら力抜いてくれンの?ン?」
「ぅ、ごめ、!……ど、すれば…」
「深呼吸しろ。息、長めに吐けよ。」
震えながら,頑張って深呼吸しはじめた信。
「そ、イイ子。」
息を吐くのに合わせて、ゆっくり慎重にペニスを押し込んでいく。
それを何度か繰り返すと、
だんだん、信も分かってきたらしい。
息を吐くたびに、力が抜けるようになってきた。
お互い、すげぇ真剣だった。
「は、ァ…。全部、入った。」
「ぁ、ほん、と、…?ぇへ」
にこ、と信が笑う。
「慣れ、てなくて、ごめん。も、だいじょーぶ、うごいて」
つられて、俺も笑った。
「あぁ。」
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