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始まる。2

「信。突っ立ってないで、ベッド上がれよ。」 ったく、戻ってきたかと思えば。 キョドりすぎなんだよなァ。 おろおろしながら、ベッドに乗りあげて、なんと正座した。 「っくく、…マジか。 正座、なぁ。」 「…ぁ、ご、ごめん…っ、なさい……っ」 目ぇおろおろさせて、正座じゃなかった、どうすれば…って顔に書いてある。 さて、 「ん〜、とりま、制服のネクタイ外して、シャツのボタン、ゆっくり外そうか。」 「ぇ」 あー、固まったな。 「できねェの?」 「っで、きる…だ、だいじょ、うぶ…」 「なら、やれよ。」 俯いて、カチコチに緊張しだした信。 信は、わざわざ俺の方を向いて正座してんだよなァ、律儀だから。 俺は、ベッドに腰掛けてるだけ。 んー、押し倒したらフットボードに頭ぶつけるよなァ。 ま、上手くやるか。 「まだ?信。」 「ぁ、ぁの、ごめっ、」 手、震えすぎ。 ま、ネクタイは解けたってとこか。 「ふぅん…ボタン外せ。」 「ぁ、はいっ……」 手に力が入ってないのか、ボタンを捕まえられない。 「おい、信。」 ビクッ、と怯えた信が、おろおろと俺を見上げた。 ちょっと強めに呼んだからなァ。 「もうちょっとこっち、来いよ。」 「っぅ、そ、んな」 「あー?今からセックスするのに、近づけなくてどーすんだ?」 「……だ、けど。」 へぇ〜?ネクタイをグッと引っ張る。 「…?!」 ドサッ、と胸元に信が倒れ込んでくる。 混乱した信と、目があった。 「……は、ぁぇ。ん…」 「くくっ、手で口塞ぐ意味、あるか?」 「…ぁ。も……ぅ、お、俺のこと、気にしないで……す、好きに……して……!」 ん〜、ァ、そ。

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