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No.8 無題

はあ、はあ、と、肩を上下させ、吐き出される荒い息。濡れた白いシャツから、健康的な肌が透ける。艶やかな髪から、ぽたりと雨がしたたり、ゆっくりと首筋を這っていった。上気した頬、寄せられた眉、薄く開いた唇。その細いうなじに、そっと口づける。 「ふぇ?!」 雨の軒下には、青年が一人だけ。

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