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No.44 雨恋(あまごい)

あまねく空を飛びまわり、雲を集めて厚くする。 私は茶室の軒先に降り、宝珠をスマホに持ち替えて、雨雲レーダーで効果を見守った。 「よし、ぴたりだ」 君がカバンを抱えて駆け込んでくる。 「また雨宿りさせて下さい。最近、この茶室の近くを歩くと降られるんですよね」 私は笑顔で招じ入れた。

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