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No.43 雨の向こうに

鈍色の林を長いこと走り続け、ようやく雨宿りを見つけた。すると見知らぬ先客がいて、待っていたよと荷物を取られた。 トン。 背中を押され、ひさしからまろび出る。すると曇天から一転青空が広がり、振り返るとそこには何も無く。 ……ああ、あれはきっと。 覚えのない懐かしさに胸が締め付けられた。

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