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第2話
その施設は向日葵園と言って18歳までの子供が様々な理由でそこで暮らしていた。
俺はその時ちょうど10歳で上の子も下の子も沢山いてなんだか楽しかった。
そこではいろんな子から何故ここに来たのかを聞かれた。
「おれはポストにすてられてたんだって」
俺よりも小さな男の子はそう言った。
「私は虐待されてたの」
顔に大きな火傷の跡がある少女はそういった。
「僕は置いてかれちゃった」
生まれつき足のない子はそう言った。
「俺は!おれは…」
わからなかった。
自分も母親もうまくやっていけていたと思う。自分にはあの小さな世界で十分だった。たまに母がご機嫌で連れていってくれる誰もいない夜の公園も好きだった。
だけどそれは世間から見たらいけないことだったらしい。
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