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第14話 眩しい朝

いつもより眩しさが目に刺さる朝日を感じながら目を開ける。 お兄様はいつもの様にすっかり身支度を終えて、ソファーで何か書類を読んでいる。 お兄様の姿を目に写した途端、昨日の僕のいっぱいいっぱいのお仕置きを思い出して波打つ胸を押さえてシーツに潜る僕。 「おはよう、リオン。昨日はぐっすり眠れたかい?」 いつの間にか近づいたのか、シーツの上から僕の頭をくすぐる様に撫でるお兄様の大きな手を感じて、ゆっくり顔を覗かせる。 んぐっと息を飲み込んだ音がして、一瞬お兄様の手が強張って止まった気がしたけれどいつもの優しげな大好きなお兄様の微笑みがそこにあった。 僕は何となくふわふわした気持ちを置き去りにして、いつもの様にお兄様に抱きついて朝のご挨拶。 「昨夜のくすぐりのお仕置きは効いたかな? リオンはもっと自分が人を惹きつける事を自覚しないと、またお仕置きしなくちゃいけなくなるから、気をつけようね。 あとこのお仕置きは私とリオンの2人だけの秘密だからね?」 僕は昨日のお仕置きを瞬時に思い浮かべてまた胸がドキドキするのを感じながら、慌てて何度も頷いた。 僕が誰を惹きつけるとか、何の話なのか分からない所もあったけれど。 でも正直お兄様の仕置きはふわふわして、ドキドキして、どちらかと言うと何ならもう一度やってもらいたい気持ちもしたほどで。 そんな気持ちでお兄様を見上げたらやっぱりお兄様は一瞬固まったものの、ふぅっと息をつきながら優しく僕の頭を撫でてくれた。 あとお兄様と2人だけの秘密がまた増えたのも、やっぱり嬉しかったんだ。 だって僕はお兄様が大大大好き~なんだもんね。ふふ。 その次の月からお兄様の閨のお勉強が始まった様で、お兄様は度々お屋敷に帰ってきてる様だったけれど、僕とはすっかりすれ違ってしまっていた。 だってお兄様のお部屋に行っても居ないんだもの。 帰ってきてるって、メイドが話してたの聞こえてきたんだけどなぁ。 まぁいつもの様に月末には帰宅するってお母様もおっしゃってたから、それを励みにお勉強頑張る。 僕は貴族の子供だから貴族学院へ12歳で入学する前に基本的な立ち振る舞いや、お勉強をお家で家庭教師についてもらってしてるんだ。 色々な先生が居るけれど、お孫ちゃんの居る様な御夫人やおじいちゃん先生ばっかり。 そこはお父様とお兄様がどうしても譲らなかったみたい。 お母様が楽しそうにそう話してくれたけれど、僕は先生方が優しくて大好きだから全然良いんだけどね? 剣だけはお父様の部下のお父さんぐらいの人がたまに教えに来てくれるけど、あんまり素質もないし、回数も少ない。 でも剣を振るのは嫌いじゃないよ。ちょっと重たくて疲れちゃうだけ。 ぼくの得意なことはちょっとした事を思いつくとか、あとは算術。 何でか知らないけれど、算術だけは簡単過ぎてどんどん進めてる。 先生も、お父様も僕は財務的な事に向いてるんじゃないかって話し込んでたけれど、案外うっかり屋の僕はどうだろなぁと苦笑いだよ。 ふふ、僕まだ10歳なのに2人とも気が早いよね?

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