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第20話 気持ちイイを頑張りたい
お兄様の閨のレッスンのしばらく後、僕は気持ちイイを頑張ろうと思った。
やっぱり夜になるとベッドの上で身体がもじもじするので、お兄様がやってくれたように隠れんぼしてる気持ちイイを捕まえれば解決するんだと思ったんだよね。
僕は乳首が気持ちイイ中で1番だから、直接指先で触ってみるんだけど。
お兄様にしてもらった様には、全然気持ちイイくない。
セブに頼んだらお兄様との秘密の約束が守れないし。どーにかならないかなぁ?
それが僕の最近の悩みなんだよね。
今日は久しぶりのお茶会。
ユア様に会うのもほんとカフェ以来じゃない?
ユア様にはお兄様に怒られちゃったから、人前で僕がアーンしてごめんなさいって手紙は直ぐに書いたんだ。
そしたら僕の3倍ぐらいの文章で、色々書いてあったんだけど。
結局アーンしたことはユア様的には恥ずかしかったけれど嬉しかったらしくって、今度は僕と2人きりの時にお願いしますだって。
でもユア様と2人きりになる事なんて無いんじゃないかな?
僕たちお子様だし、家族でもないし。いつも僕の従者のセブやユア様の従者や護衛騎士も見てるだろうしね?
でもユア様って字が綺麗でビックリしたよ。さすがの侯爵家の跡取りなんだなぁ。
いつもはワンコなのにね?
そんなこんなで色々考えてたら、後ろからガッチリと誰かが抱きついてきた。
ツンとする柑橘系のこの香りは、やっぱりのユア様だった。
あれ?ユア様また少し背が高くなってない?9歳なのに僕よりもう10cmも高いよ。
でもお兄様もこの前180cm超えたって言ってた。
この世界は皆んな大きいんだなぁ。
…あれ?この世界って何だろう。ま、いいや。
とりあえず僕の首に鼻筋を埋めてくんくんしてるワンコを退かさなきゃね。
今日のお茶会は見知ったメンバーだった事もあって、僕たち男の子組は条件付き鬼ごっこをやって遊んだ。
鬼が変わる度に、みんなして僕を狙って追いかけ回すのはやめて欲しいんだけど。
走ることだけには自信がある僕も、流石に体力負けして捕まっちゃうよ。
でも不思議な事に、僕が鬼になると何故だかみんなが僕のそばに居て、簡単に捕まえられるんだよね。
絶対逃したくないから、お腹に手を回してしがみつくとみんなが下向いてプルプルしてるのは何でなんだろう。
お顔も赤いしね。天気が良いから日焼けしちゃったのかな?
まぁ僕が誰かを捕まえた瞬間ユア様が凄い勢いで走ってきて僕と友達をブンって引き剥がすんだけど。
その時の顔はいつものワンコじゃなくて、うん、オオカミっぽい。
僕はユン様のオオカミ顔もちょっと好き。
やっぱり可愛いより強そうでしょ?男の子は。
でもユア様、友達を遠くまで投げるのは良くないよ。皆んな涙目じゃないか。
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