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第22話 ユアsideリオン様がヤバい件

僕ユアはこの夏で10歳になる。 リオン様は冬の終わりに11歳になるので、半年ぐらい僕とリオン様は同じ年って事。 社交デビューは秋から冬の社交シーズンにあるから、ギリギリ僕とリオン様は一緒に今年デビューできる。 残念ながら貴族学院は一緒に入学は無理なんだけど。 僕はリオン様と将来は結婚したいと思ってる。 もちろんリオン様が僕と同じ気持ちになってくれないと無理なんだけど。 この国は珍しく恋愛結婚が主流で、高位の貴族でさえ政略結婚なんてあまり聞かない。 国で信仰してるメカトリッカ神がかなり奔放?な神様で、愛こそ正義的な教えなんだよね。 だから性別はあまり関係ないし、下手すると一夫多妻や、一妻多夫も結構聞く。 流石に親子間はないけれど、血の繋がった兄弟ってのは無いこともない。 実際リアン様が今度お祝いに行く、スペード伯爵夫人の実家の末っ子弟の結婚相手は、夫人の直ぐ下の弟子爵だった気がする。 だからリアン様の兄上、リュード様がリアン様を溺愛してるのを感じるとザワザワするっていうか。 僕のリアン様を奪われそうで焦ってきちゃうんだ。 今はリュード様も学院生活がお忙しくてらっしゃって、お屋敷にはあまり帰れないってリアン様が悲しんでたけれど。 そんな事言ったら僕なんてお茶会が無いと会えないんだから! 子供って無力だとつくづく思うよ。 そういえば先日のお茶会はヤバかった。 今思い出しても何だか身体が熱くなってきちゃう。 気心の知れたメンバーだった事もあって、僕たち男の子チームは条件付き鬼ごっこをやったんだ。 普段なかなか人数が揃わないから、みんな大興奮してとっても盛り上がった。 僕はもちろんだけど、みんなも綺麗で可愛くて、ちょっと小悪魔ちっくなリアン様が大好きなんだ。 だから自分が鬼になれば抱きつくチャンスとばかりにリアン様を追いかける。 リアン様は華奢だけど、何故だか逃げ足だけは速くてなかなか僕でも追いつけないくらいだ。 まぁ何度も必死で逃げてたせいか、後半は体力的にへばって直ぐに捕まってたけどね。 リアン様が鬼になった時は、みんな馬鹿みたいにリアン様の近くをうろついてウッカリ捕まった体でリアン様にしがみつかれるのを待ってる。 リアン様はおっとりしてるようで、勝負事になると俄然負けん気が出てきて絶対に逃さないって感じでぎゅーってしがみついてくる。 可愛いやら、イイ匂いやらで、リオン様の上気したお顔で見上げられると、みんな何となくあそこがズクズクしてくるんだよ。 リオン様は全く気付いてないけどね! 僕が鬼でリアン様を捕まえた時、うっかりリオン様の胸元を引っ掻いてしまった気がした。 あっと思ったら、リアン様が何とも色っぽい声を出したもんだから僕はビックリするやら、身体がカーッと熱くなるやらで大変だった。 リオン様もじわじわ赤くなってしまって、赤らんで潤んだ目元なんかほんと見ちゃいけない物を見てしまった気がして僕は鼻血が出る寸前だったと思うよ。 それからはいつもの様にリアン様の側に行きたいのに、さっきの事を思い出しちゃって何だか身体がやばい事になっちゃう気がして、近寄れなかったなぁ。 僕っていつもどんな気持ちでリアン様の側にいたんだろう…。 全然思い出せない…。はぁ。あれから何日も経つのに、僕はあの日のリアン様の声やら、表情やら思い出しちゃって。 昨日なんかはついに夢精までしちゃって、従者にはお祝いされたけどリアン様のえっちぃ夢見たからなんてちょっと言えない…。 ますますリオン様のお顔が見れない!やばすぎる!…はぁ。

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