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第124話 お兄様の誕生日※ 番外編

「リオンありがとう。素敵なプレゼントだね。」 今日はリュードの24歳の誕生日なんだ。お兄様が21歳の時に結婚したから、あれから3年経ったんだね。僕も高等貴族院を卒業して、数術研究室の教授の弟子?として頑張ってるんだ。えっと、研究員になってるのかな? リュードとユアがうるさいので、というか僕の体力的に週に2回しか研究室へ顔を出せないんだ。それでも良いから来てくれって言ってくれた教授には、ほんと感謝しかないよ。流石に僕も家に篭ってばかりだと、大変過ぎる…。 明日はリュードの誕生日を祝って夜会が開かれるんだけど、今夜は僕と二人きりの夜なんだ。僕はリュードに、僕が領地の散策で見つけた紫色の水晶で作った、馬のペーパーウエイトをプレゼントしたんだ。このリュードの瞳と同じ色の水晶は岩肌の空洞に水晶が出来ているのを見つけたから、僕たちの領地は一気にお金持ちになった。僕の散歩も侮れないね。ふふ。 僕はリュードの手のひらからプレゼントを受け取ってティーテーブルに置くと、リュードの膝の上に座った。三人掛けの大きなソファなんだから、何もそこまでくっついて居なくても良いとは僕も思うんだけど。結局いつもこの体勢になるから、だったら最初からでいいかと僕も思うようになったんだ。 それに今日はリュードに特別なお知らせがあるからね、ふふ。 「僕ね、もうひとつ、プレゼントを用意したんだ。」 リュードは僕を見つめると、悪戯っぽい顔で言った。 「もちろん、リオンは有り難く頂こう。今夜はたっぷり可愛がる予定だよ。」 僕はちょっとそれを想像して、胸がドキドキするのを感じながらも咳払いして言った。 「そうじゃなくて。ていうか、それとは別にもうひとつあるの。…あのね、僕、赤ちゃんが出来たみたいなの。」 僕はリュードがここまで呆然とした顔を見たことが無かった。いつも大人で、カッコよくて、僕をうっとりさせるリュードが、すっかり茫然自失になってる。僕は慌てて言った。 「リュード?大丈夫?もしかして気絶してるの⁉︎」 僕の声が聞こえたのか、リュードはハッと意識を取り戻す?と僕の顔を両手で包んで言った。 「い、いま、赤ちゃんて言ったのかい?」 僕がコクコクと頷くと、リュードは僕に貪るような口づけをした。リュードの長い舌に口の中の柔らかな場所を攻め立てられて、僕はあっという間に蕩けてしまった。リュードはハッとして僕から離れると、涙で潤んだ優しい瞳で僕に言った。 「すまない。嬉しくて我を忘れてしまった。あぁ、リオンと私の子供が産まれるなんて!神様の思し召しだ…。ああ、リオン愛してる。」 僕もすっかり幸せな気持ちになって、リュードの首に抱きつくと甘えるように口づけて言った。 「僕も嬉しい。でもこんなに直ぐに赤ちゃんが出来るなんて思ってなかったから、びっくりの方が大きくて。昨日、もしかしてって思って、セブと教会へ行って診てもらったら妊娠が分かったの。教会の人が、こんなに早く懐妊するのはあまり聞いたことがないって言ってて。僕ちょっと恥ずかしかったよ。だって、旦那さん随分頑張ったんですねって…。」 僕がその時の居た堪れない状況を思い出して、顔を赤くするとリュードがニヤリと笑って僕の耳たぶを食んで言った。 「でも本当の事だからね。子作りのために一ヶ月リオンを独占出来るからつい張り切ってしまった。ユアには悪いけれど、やっぱり独り占めしたのは楽しいね。それにリオンも悪いよ。私をいつも煽るんだから。…それで体調は大丈夫かい?」 「うん。まだ全然普通。教会の人も男性妊娠の場合、色々気をつけるのはあと一ヶ月先からですって言ってたし。」 リュードはそれを聞いてとても嬉しそうに笑った。 「ふふ、じゃあ今夜のもうひとつの誕生日プレゼントは遠慮なく貪って良さそうだね?」 「あ、ああん。リュードっ、気持ちいいぃ!」 僕の浅いところを抉るように動く、リュードの逞しい上半身を見つめて、僕は喘いでいた。麗しいリュードに似つかわしくない凶悪な趣きのある昂りは反り返っているので、丁度僕のいいところ、ゼンを擦りあげる。いつもリュードはそこを抉るように執拗に突き動くせいで、鋭い快感で僕は何度気を失ったかわからない。痺れる気持ち良さには間違いんだけれど。 でも今日はねっとりと動くせいで、グチュグチュ鳴る音も卑猥だし、僕は逝くにいけない無限の焦らしにあっているようでどうにかなりそう。 「ああん、逝きたいっ。お願い、りゅーどぉ…。」 ギラつく雄の眼差しで腰を回しながら、リュードは僕の既に散々可愛がられて濡れて尖ったちくびに舌を押しつけてなぶった後吸い上げた。僕は瞬間弾ける様な快感に圧倒されてリュードの雄々しい昂りを締め付けた。ガクガクと揺れてしまう腰を抑え込まれて、僕の中でリュードがビクリと動くのが分かった。 「はぁ、はっ、リオンの中は凄まじいな…。一緒に逝ってしまいそうだった。あぁ、最高に気持ちいい。リオン、うっ、愛してる。」 そう言いながら、リュードは逝ったばかりの僕を更に割り広げて奥へと押し開いた。リュードの長いそれは僕の奥へ届いて、僕はまたリュード自身をキツく抱きしめてしまう。リュードは堪えきれない様に、僕の首筋に汗を滴り落とした。 終わらない快感の中リュードを見つめると、リュードは僕の柔らかな口の粘膜を犯す様に舌を突き入れた。僕もリュードの甘い舌へ自分から絡めていったけれど、リュードの動きが大きくなるに連れて、それどころじゃなくなってしまった。 僕は痺れる様な気持ち良さの中、ただリュードの動きがもたらす突き上がる、上昇する様な快感に踊らされて、息も止まりそうだった。高い嬌声はもはや自分の声とは思えず、大きくリュードが動くたびに、僕の昂りから出るのは止められない何かで。 「リオン逝くぞっ!」 リュードの切羽詰まった甘い言葉に僕は瞬間頭が沸騰して、もう一度激しい波にリュードと一緒に、ガクガクと拐われてしまった。僕の止められないビクつきに、リュードは少し呻きながら腰をゆっくり突き出して余韻を楽しんでいた。 「リオンは感じすぎだな。こんなにお漏らしして…。」 そう言いながら、僕のお腹を撫でるリュードの手は確かにびしょ濡れで、僕は恥ずかしくなってしまった。 「リュードがしつこく擦るからでしょ…。」 僕の頬に手を当てて優しく口付けたリュードは、僕を甘い眼差しで見つめて言った。 「愛しいよ。リオンが私のコレで潮を飛ばすほど感じてくれて。私もリオンの中が素晴らしくて、天国にいる様だった。ああ、どんどん良くなっていくリオンに、私はきっと殺されてしまうかもしれない。それに、赤ちゃんがお腹の中にいる時は、今よりもっと感じるらしいよ?」 僕はリュードの言葉に、怖い様な、楽しみな様な、何とも言えない気持ちになったのは内緒だ。 「…僕幸せすぎるかも。」 そう言ってリュードの腕の中で甘い気持ちを堪能した僕は、やっぱり幸せでクフクフと笑った。

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