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第123話 僕らの甘い日常 【完】

無事結婚までたどり着いた僕たちは、恐れていた先見の賢者の話も表面化する事もなく、平和な毎日を過ごしていた。 リュード曰くは僕が二人と結婚したのが大きかった様で、ロナルド先輩の家が口出しを出来ないほどの地位を僕が持ったみたいだ。 勿論、第二王子が僕と謁見したのも効果があったみたい。 王家が昔の様な賢者を取り込む行動を起こさないで、言うなれば研究室を通して同じ事をしてるのだから大丈夫なんじゃないかという事だった。 僕は高等貴族院でやっぱり数術研究室で楽しく過ごして、教授の秘蔵っ子として頑張っている。 僕の中に、この国が良くなる知恵があるなら隠すより役に立ちたいのは人の性だよね。 「ねぇ、ユア。僕本当に顎が外れるかと思うくらいびっくりしたんだけど。ユアは知ってたの?」 僕は中庭に面したカフェで、ユアの膝に座りながら尋ねた。 ユアは僕の腰を抱えながら悪戯っぽい顔つきで答えた。 「ああ、キースとアーサーのこと?知ってたというか、アーサーがキースを狙っていたのは何となく気付いてたよ。 キースはリオンの心配ばかりしていて、自分の事には無頓着だったから、アーサーがキースを落とすのも時間の問題だと思ってたけどね。」 「そうだったの⁉︎僕本当に気づかなかった。どちらかと言うと、キースの方が策略家で、逆なら僕も納得なんだけどね。」 ユアはクスクス笑って言った。 「子供の頃から見てると確かにそうも思うんだけど。 武術と学術に別れた高等院の頃からアーサーは実はとても行動力があるって良くわかったんだよ。しかもかなりしたたかで。 だからもしキースがアーサーに狙われたらもう逃げられないだろうとは思ってたよ。」 僕はユアの首に両手を回して、唇の側で囁きながら聞いた。 「僕のことをユアが狙ったら逃げられなかったみたいに?」 ユアは怪しく微笑むと首を振って言った。 「そうじゃないだろう?俺の事を虜にした魔性のリオンが、俺を逃してくれなかったんだろう?」 僕たちはクスクス笑いながら軽く口づけた。ここは学院だから僕たちも一応気を遣っている。 本当は結婚してるからもっと色々したって良いと思うんだけどね⁉︎ またキースが飛んできて怒られるのも嫌だし、まぁ最近はアーサーに捕まってヨロヨロしてる事が多いけど。 僕は最愛なリュードお兄様と、最愛なユアと最高な友達と今日も楽しく過ごしてるんだ。 ふふふ、僕って最強じゃない? ~完~ 読者の皆様、123話、13万文字以上に及ぶ長い物語にお付き合い下さいまして本当にありがとうございました。 私は何年も長らく読者でした。読むほどに只々幸せだけ詰まった甘い小説が書きたくなってしまい、本当に急に思い立ってこの小説を書き始めました。 主人公のリオンだけイメージを浮かべて書き始めたので、話が何処に向かっていくのかも五里霧中でした。 最初の頃は主人公の名前はリオンですか?リアンですか?というような質問が飛んでくるほど、今考えると大失敗の連続でしたが、読者の皆様に手伝ってもらって何とか書く事に慣れていきました。ありがとうございました。 愛し合う場面ではどこまで書いていいのか非常に悩みながら、同時に自分の中のエロさ加減に慄きながら(笑)、自分が読者だったらこうして欲しいんじゃないかと考えながら夢中で書いてきました。 楽しく書けたのも、ハイペースで更新出来たのも、沢山の読者の皆さんが待ってて下さったからだと思います。 本当に最後まで書けてホッとしていますw これからも色々な小説にチャレンジしていこうと思っていますが、このリオンは私にとっての処女作で特別です。読んでいただき、本当にありがとうございました(*☻-☻*)                          コプラ ☆2022の元旦に番外編の妊娠編を書きました。次話でアップします♡

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