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第11話「行くよ」
「鷹夜くん」
「はあ、、んっ、はあ、、ん、?」
「まだだよ」
「え?、、ッあ、やめっ、んんんッ!」
すぼまった穴に挿れたままの指を再びくっつけると、折り曲げてゆっくりと出し入れする。
鷹夜はその太い指の動きにまたあられもない声を上げ、それが嫌だったのか自分の口を両手で覆ってしまった。
「ん、ふっ、ンッ」
くぐもった声がした。
射精を終えた性器はふにゃふにゃなままだが、後ろの穴の奥で感じる快感は強いらしく、鷹夜の身体はまた勝手に震え出している。
芽依は左手でゼリーのボトルを掴んで指を突っ込んでいる穴の淵に中身を垂らすと、指に絡み付けながらしつこく何度も中を擦った。
「あんっ、んっ、ぅあ」
「あぁ、もう、挿れたい、、鷹夜くんの穴、すっごい柔らかくなった」
「アッ、ん、おいで、芽依。おいで」
「ッい、いいの?本当に大丈夫?」
「平気、だって、、んっ、ほら」
上げたままの脚を芽依の肩にかけ、するんと首の後ろで交差させる。
そうやって手を止めさせると、「脱げ」と視線で訴えた。
芽依の股間はパンツの生地をグンと持ち上げて勃起しており、触らなくてもその形が良く見て取れる。
「ん、分かった」
鷹夜の妖艶な誘いにゴクンッと唾を飲み込み、ぬるっと穴から指を引き抜く。
十分にゼリーを行き渡らせたからか、抜くのは案外容易かった。
「待ってね、ゴムつけるから」
やっと24個入りのコンドームの箱から小袋がひとつ減った。
少し焦りながらボクサーパンツを脱ぐと、痛々しい程に勃起した芽依の性器がブルンッと揺れて鷹夜の目の前に現れる。
(相変わらずエグい大きさしてんな)
アレが今から自分の奥に入るのか。
そう考えると堪らずに、鷹夜も静かに唾を飲んだ。
指ですらあんなに気持ち良いのなら、芽依のあれが自分の穴の奥まで入り込んで来たら、自分はどうなってしまうのだろう。
純粋な快感への期待と、それから、芽依と言う人間と繋がれる喜びで彼の胸は高鳴っていた。
「ん、」
袋を破き、しゅるしゅると器用に黒い半透明なコンドームを自身の性器に被せていく芽依。
その手慣れた手つきに「流石は存在に顔射される男だな」と妙な納得をしつつ、鷹夜は彼のそこを見つめ続けてしまう。
(ホントに、デカい、、)
この数ヶ月で自分がこんなにも小野田芽依と言う人間の性器に想いを寄せるとは思わなかった。
鷹夜は明らかに物欲しげな顔で彼の股間を凝視して瞬きを忘れている。
「んは。鷹夜くん顔こわ」
「え?あ、ごめん、、ちんこでかいなあって」
「相変わらずそれ何回も言うね。準備できましたよっ、と」
「ンッ」
腰の下から枕を引き抜かれ、トス、と尻がシーツの上に落ちた。
「頭上げて」
その枕を今度は鷹夜が頭を置いている枕の上に乗せ、2段になったところに彼が寄り掛かる。
「なに、」
「こうしたら鷹夜くんと俺が繋がるところちゃんと見れるでしょ?」
「ッ、、お、お前、エッチだな」
「は?ふはっ、はははっ!天下の竹内メイだからね、一応」
そんな冗談はさておき、確かに頭の位置が上がった状態だと容易に芽依の股間も自分の股間も見下ろせる。
天井を指して勃ち上がった芽依の太い肉棒をまた見つめて、鷹夜は何度目か、ゴクンッと唾を飲んだ。
芽依はゼリーのボトルを拾い、右手の上に中身を出すと今度は自分の勃起したその性器へとぬらぬらとゼリーを纏わせていく。
(黒いコンドームって、挿れられる側になると余計にエロく見えるんだな)
そんなバカなことを考えながら、何気なくコンドームの箱へ視線をずらした。
そしてその箱に書かれた「XLサイズ」と言う表記に、一瞬自分の目を疑った。
(え、、え、えっくすえる!?)
瞬きをしても、どう見ても、並んでいるのは黒くハッキリとしたゴシック体のXとLの2文字だ。
XとSではない。
大体コンドームにXSと言うサイズはない。
ならばやはりアレはXLだろう。
「えっくす、える、、?」
思わずボソッと声が漏れた。
いや、まさか。
そんなに大きいのか、と鷹夜は後頭部が冷えるような変な感覚に襲われている。
190センチ超えの大柄な恋人だとは気が付いていたが、そこまで背が高いとなると謂わゆる「チン長」と言うのも比例して伸びるのだろうか。
いや伸びるだけならいざ知らず、芽依のあれは、かなり太い。
一度測らせてもらいたいが、長年内装のデザイナーをしている鷹夜の目検でザッと測っても、直径4.5センチはあるのだ。
「鷹夜くん、挿れるよ?」
「え?ぅあっ!?」
グッと力強く脚を開かれ、芽依が腰を寄せてくる。
そして、ピト、と冷たい感触が後ろの穴の入り口のシワに押し付けられた。
(あ、うそ待った??おっきくない?これ、かなり大きくない!?)
「ま、ま、待て芽依!!いきなりは、!」
こんなもので奥を突かれたら、俺は死ぬんじゃないか。
気持ち良くて、とかではなくむしろリアルに内臓突き抜けて殺されるのではないか。
鷹夜はXLの文字に軽く頭がパニックになり、訳の分からない事を考えて慌て、芽依を制止しようとした。
「さっきあんなに慣らしたんだから大丈夫だよ」
そう言われても!!
思わず芽依へと手を伸ばし、動きを止めて欲しい、と縋ろうとした。
しかし、逆にそれがいけなかった。
身体を丸めたせいで、自分の尻を少し上へと上げてしまったのだ。
「あ、良く見える」
「え?」
「鷹夜くん、ちゃんと見ててね?行くよ?」
「え?え?ぁ、あ、うそ、ぁあッ!」
グンッと何かがそこに押し入ろうとしてくる。
「やっ、ッう、太い、ふと、すぎ、ぃッ」
ぐぅう、と硬く張り詰めた性器の先端が鷹夜の穴のシワを拡げ始めた。
(入っちゃう、入っちゃうって本当に、!)
穴は素直に開いていく。
芽依が丁寧に解してしまったせいで、ある程度まではすぐに広がるだらしのない穴になってしまっているのだ。
「あ、ぁ、アッ」
黒いゴムを被った太過ぎる芽依のそれが、自分の穴にピッタリと押し付けられ、少し無理矢理に中に入れようと芽依に腰を押し進められている。
その何とも言えない「セックスがしたい」「鷹夜の中に挿れたい」と言う彼の表情や目が妖艶で、鷹夜は堪らず抱きしめたいだとか抱きしめて欲しいだとか、そう言う愛しい感情が胸に湧いてむせ返りそうになった。
の、だが。
「あっ、、、ぁ?」
何故だか一向に、あのツプンッと言う後ろの穴を拡げられて中に何かが侵入してくる圧迫感や違和感がない。
鷹夜は疑問を抱きながら、一緒に結合部になる筈のそこに視線を落としていた筈の芽依へと顔を上げた。
「、、芽依?」
芽依もまた、恐る恐ると言った具合に名前を呼んだ鷹夜へと視線を上げる。
バチンと絡んだ視線の先の芽依の顔はまるで「しでかした」とでも言いたげに、唇を強張らせていた。
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