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第4話
『山下、資料運ぶの手伝って
くれ』
『はい。美咲リーダー』
唯一、リーダーと語尾につける
部下の山下涼はとても人望があり
将来、社長も夢ではないと思って
いる。
『美咲リーダー、僕
資料室で見たんです』
『・・何を見たんだ』
(まさか、そんなはず)
美咲はそう思いたかった。
しかし、現実は甘くは
なかった。
『社長と美咲リーダーが
やってる所ですよ。
写真だってありますよ。
ほら』
涼は携帯を出すと、ギャラリー
を開き、行為をしている写真が
あった。
『お願いだ、バラさないで
欲しい。頼む』
『いいですよ。でも、条件
があります。俺の奴隷に
なって下さい』
『ど、れい』
(涼がそんな事を言うなんて)
美咲は信じられなかった。
信じたくなかった。
『あ、社長の事を心配して
ますか?あの人今日で
辞めますよ』
『えっ、何で』
『あの社長、セクハラすご
かったから頼んだんですよ』
美咲は少し安堵した。
しかし、部下が言った事を
会長が聞くだろうか。
『それより、返事は
どうするんですか?』
『なり、ます』
『聞こえません』
『なります』
『これで、契約成立ですね』
その日から、美咲は涼の
奴隷になった。
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