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「ーーーっぅっっ。嫌だ、痛いっ」 「大丈夫だから。力…抜いて?」 「ひぁ…………っ」 ゆっくり挿れられる大きくて硬い熱い塊。 ローションを使い沢山指で解して貰ったにも関わらず 「ヤダ、無理ぃ…っ」 俺の後ろは孝治の侵入を拒む。 初めてだから仕方ないのかもしれないが、痛くて堪らない。 「雪。コッチに集中して?」 雪? [雪]って何だ? 「ぁんっ」 突然触られた痛みで萎えていた物。 優しく触られ力が抜ける。 孝治は右手で俺のを触りながらゆっくり胸元に唇を寄せた。 「ゃぁ…んっ」 突起に這わされる舌先。 時折口に含まれ甘噛みされ吸われ 「ん、ゃっ、はぁん」 物凄い甘さが全身を満たす。 動かされる右手によって気持ち良さも2倍になる。 痛みよりも快感の方が強過ぎて 「ぁんっ、孝治ぃ……っ」 俺は快楽に身を委ね始めた。 完全に抜けた力。 その隙に 「ひゃぁっ!?」 孝治は一気に俺を貫いた。 俺の後孔だけでなく孝治のにもたっぷりローションを付けたせいか、スムーズに入った物。 だが 「嫌だ。おっきいって。裂けそ…」 無理矢理挿入された物は余りに大きかった。 限界ギリギリ迄開かされた入口は想像するだけで痛々しいし怖い。 「動くぞ?」 「ちょっ、待って」 激しく焦ったが 「待てない」 切羽詰まった感じで言われ 「ひぁっ、ひゃん、ひぁーーーっ、ぁ」 ゆっくり中で孝治が活動を開始した。 「やっ!ダ、メぇーーーっ」 我慢の糸が切れたのか 「ヤダ、激しくしないでぇ…っ」 遠慮なく胎内を犯す孝治。 なんとも言えない痛みに堪えていると 「ーーーっ!?ごめんっ」 ハッ、孝治は我に返った。 「ごめん。スッゴイ気持ち良かったから理性無くした」 本当にすまなそうに謝られ 「初めてなんだからさ、優しくしろよ?」 泣きながら頼んだ。 ていうか、理性無くしちゃう位気持ち良かったのか? なんかソレ嬉しいな。 俺で気持ち良くなれるんだ。 俺男だから挿入したら萎えるんじゃないかって思ってた。 でも、萎えないんだな? 女じゃなくても良いんだ。 男でも愛して貰えるんだな。 なんかスッゲェ嬉しい。 「次は優しくするからさ、痛かったら…言えよ?」 ゆっくり労る様動き始めた身体。 その優しい動きのお陰か訪れた緩やかな快感。 痛みに堪える為、頑張って力を抜いた。 「まだ……痛いか?」 心配そうに聞かれ 「さっきよりはマシかも?」 正直に答えた。 「なら次は気持ち良くなろうか?」 『え!?』 小首を傾げた瞬間 「ゃっ、ちょっ、な、何!?ゃぁんっ」 変えられた動き。 何かを探る様、内部を擦られ始めた。 一体何をしているのだろう? 痛みは減ったが、正直早く終わらせて貰いたい。 だってコレ気持ち良くないんだもん。 痛いだけでさ? チラリ目線で終了を訴え掛けた瞬間 「ひぁ!?ゃんっ、ふぁ…ぁ、ぁ、ぁ、ゃぁぁ、ぁあん」 物凄く変な声が口を飛び出した。 ちょっ、今の何? ビックリして見開く瞳。 「見付けた」 驚く俺に、嬉しそうに孝治は微笑んだ。 [見付けた]って、一体何を見付けたって言うのだろうか? ワケが分からず孝治を凝視する俺。 ニッコリ微笑むと孝治は 「スッゲェ気持ち良くしてあげるから、覚悟…して?」 物凄く甘ったるい声で耳打ちした。 『孝治?』 キョトンとした瞬間 「ひぁんっ!?」 始まった律動。 先程違和感を感じた箇所を重点的に攻撃され 「ひぁっ、ゃっ、ぁあん、ゃぁあっ」 ビクビク身体が痙攣した。 何コレ? おかしい。 身体、変。 スッゴイ気持ち良い。 先程迄、俺の後孔は痛みと不快感しか知らなかった。 なのに今感じているのは、凄まじい程の快楽。 まだ微かな痛みは残っているものの、ソレを上回る物凄い快感が、痛みを麻痺させている。 「気持ち良い?」 優しく耳元で聞かれ 「ぁん、孝治ぃ」 コクコク頷きながら名前を呼ぶ俺。 「スッゲェ可愛い」 物凄く嬉しそうに唇を重ねられた。 痛みが消え失せた頃には 「ぁあん、孝治ぃ。気持ち良いよぉっ」 俺は完全に与えられる愛撫に酔いしれていた。 物凄く気持ち良い。 優しくされるのって、大切にされるのって、こんなに気持ち良いんだな。 初めて知ったよ。 「好きだよ」 唇を近付けられ 「孝治ぃ」 自ら首に回す腕。 「俺も好き」思わず口から零れそうになった瞬間 「ひぁあんっ、やっ」 激しくなった腰の動き。 「悪い。もう、限界っ」 快感を貪る様身体を揺さぶられ 「ひゃぁっ、ふぁ、ん、孝治。孝治ぃ…っ」 一緒にイきたくて、必死に快楽を追う。 「ぁん、ダ、メ、イく、イッちゃぅーーーっ」 ドクンッ!!白濁を放った衝撃で 「っぁーーーっっ」 思いっ切り締め付けてしまった孝治の物。 ドクンドクンッ、激しく脈打ちながら 「ヤダ、熱いよぉ…っ」 孝治は俺の最奥に、熱くて大量の液体を流し入れた。 「愛してるよ」 頭を撫でられながら甘く優しく囁かれ 「孝治」 キュンキュンときめきながら甘い余韻に浸っていると 「…………………雪…」 孝治は[雪]と呟き、俺の唇を奪った。 「え?」 なぁ孝治、[雪]って誰だよ? 初めて甘い甘い幸せが、一気に冷める感覚を味わった。 初めて抱かれた疲れでか、違う名前を呼ばれたショックでかは定かでないが 『起きたくない』 翌朝、俺は極度の疲労に襲われていた。 ゆっくり瞼を開けると 「おはよう」 ふわり向けられる笑顔。 なぁ、ソレは俺に向けているのか? それとも[雪]に? [雪]とは誰なのだろう。 俺はソイツの身代わりなのか? 孝治が好きなのは[雪]なのか? なら、俺は? 初めては本当に好きな人と、愛しあいながらしたかった。 なのに好きかも?って感じた矢先、俺失恋したのか? 何それ、失恋迄の時間短すぎね? そういえば嘘吐いたら嫌いになって良いって言ったよな? 「好きだよ。ずっと、こうして触れたかった」 抱き寄せられる身体。 「ヤダ、触んないでっ」 物凄く哀しくなって、俺は孝治を突き放した。 「雪?」 だから雪って誰だよ? 俺はそんな名前じゃない。 身代わりなんか嫌だ。 俺が好きだなんて嘘言うなっ。 俺を惨めにすんなよ。 これ以上好きになんかなりたくない。 「泣いてるのか?雪」 何だかよく分からない感情でポロポロ零れ落ちる滴。 嫌だ、嫌だ、嫌だ。 雪って言わないで。 聞きたくない、俺を身代わりにすんなっ!! そぉっと肩を触られ 「嘘つき。……嫌い。孝治なんて、嫌いだ。大っ嫌いだっっ」 パシンッ、力強くその手を払い除けた。 「雪っ!!!」 哀しそうな声で名前を呼ばれたが、俺は無視してその場を立ち去った。 昨晩抱かれた身体が痛くて怠い。 自分の身体じゃないんじゃないかって疑いたくなる位、思う様に動かない。 が、必死に力を入れ頑張って走った。 泣きながら前を見らずに走っていたせいか 「ーーーっ!!」 ぶつかった身体。 「痛いなぁ、何?」 「ごめんなさい」 謝りながら見上げると、英治が目の前に居た。

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