143 / 164

第ニ十章・2

 波状に訪れる快感に、杏は体を反らせて逃れようと必死になった。  だが、真がその肢体をしっかり押さえて、逃がしてくれない。  彼のもたらす悦楽が、ダイレクトに襲い、杏は声をあげて悦がった。 「あ、んんッ! はぁ、はぁ、んうぅ! や、イヤッ、あぁ、ああ!」 「悦いか、杏。悦いなら、そう言ってみろ」 「気持ち、悦いぃ! はぁ、うぅ、真さぁあん!」  真のペニスは、滑らかに杏の体内を行き来する。  それだけ、杏の体液が豊かにあふれている証だ。  内壁が擦られ、骨が軋み、肉がぶつかる。  その全ての刺激に、杏はのぼせ上ってしまっていた。 「あ、あぁ! イく! 僕、また、イッちゃうう!」 「いいぞ。何度でも」 「ひぁ、あ! んんあぁ!」  杏は温かな精を飛ばし、身を緩めて荒い息を吐いている。  普段の真なら、ここで休憩を与えるところだ。  だがしかし。 「っく、んあ! やだ。ちょ、待っ……。あっ、あッ、あぁあ!」 「可愛いよ、杏」  発情した杏に、真は容赦しなかった。  休みなく、快楽を与え続けた。

ともだちにシェアしよう!