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第20話 光生side
夢ではないことを確信して俺は返事をする。
「ん、俺でいいならいつでも。」
「本当!?よかったー!ん〜、そうだ!明日も学校午前中だけだからその後は?あ、用事あったら違う日でも良いけど!」
「んーん、なにもない。明日にしよっか。」
「うん、わかった!本当ありがとう!じゃあまた明日学校でね!」
「ん、ばいばい。」
電話を切りすごいスピードで決まった約束に顔が緩んでしまうと同時に心配事が頭をよぎる。
「部屋に2人きりの状況で意識しないなんて俺には絶対できない。」
学校でなら人がいる分、平常心を保てるけど2人になったらわからない。ましてやさっき涼で抜いたっていうのに。
「涼に嫌われるようなことは絶対にしない。」
そう何度も自分に言い聞かせているとリビングからいつのまにか帰ってきていた母さんと莉緒の声が聞こえてきて夕方になっていることに気づく。
ご飯を食べてお風呂に入ってもう寝ようとリビングに向かう。
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