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第19話 光生side

  昼寝していた俺は電話の着信音で起こされた。誰だよと少しイラつきながらスマホを手にすると涼の名前が表示されていてすぐに出る。 「もしもし?涼?」 「あっ、電話繋がった!」 電話に出ると嬉しそうな涼の声を聞いて俺も嬉しくなる。 「どうしたの急に。なにかありましたか?」 つい俺も機嫌良く話してしまう。 「なんで敬語!?ってもしかして寝てた?なんか眠そうな声してる!」 「ふふっ、ちょっとだけウトウトしてただけ。」 涼のことを考えすぎて冷静になるために寝てたなんて言えなくて咄嗟に嘘をつく。 「えっ、ごめん!寝るタイミングで電話しちゃって、、」 「いや、大丈夫大丈夫!なんか用事でもあった?」 「あ、いや、本当大したことじゃないんだけどどうしても今してるゲームがクリアできなくて光生がゲーム得意なら手伝ってほしいなーなんて思って電話しただけで、、本当しょうもないことでごめん、、」 俺を起こしてしまって申し訳ないと思っているのか少し落ち込んで話す涼がかわいい。 「俺、スマホのアプリのゲームなら得意だよ。」 「え、本当!?俺がしてるのテレビゲームだけどゲーム得意ならスマホもテレビもあんまり変わんないし暇な日俺の家来て手伝ってよ!!」 は?今なんて言った?涼の家で一緒にするの? もしかしてこれは夢か?と思って頬をつねってみるけど痛い。

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