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第75話
あれから毎日放課後は勉強を教えてもらいついに明日からテストが始まる。入学して初めてのテストだから気合いをいれて早めに寝よう。光生にもあんなに勉強を教えてもらったんだし良い点数取らないと。電気を消して俺は布団に入る。
「光生って勉強とかするのかな?」
俺が質問しすぎてもしかして自分の勉強ができなかったんじゃないかと少し不安になる。でもきっとそう聞いたところで優しいからそんなことないって否定してくれるんだろうな。なんて光生の事を考えていたら少しムラッときてしまって俺は布団に自分のものを軽く擦りつける。
「………んっ」
あ、だめだ。光生の声が聞きたくなる。でも電話しながら1人でこっそりするなんて絶対に引かれそうだ。俺は電話をするかしないか頭の中で葛藤する。
「……ちょっと声聞くだけ。」
俺は腰を止めそう自分に言い聞かせて光生に電話をしてみた。するとコール音がしてすぐに電話に出てくれた。
「涼?どうしたの?」
「あ、いや、、」
「ふふっ、勉強でどっかわからないところでもあった?」
その優しい笑い方も声にも気持ちがぶわっと込み上げてくる。
「………んーん、寝ようと思ったら急に声聞きたくなって……」
「えー、なにそれかわいい。」
素直に伝えてみると光生の声は嬉しそうでそれに照れてしまった俺は話題を咄嗟に変える。
「あっ、この前くれたジュースさっき飲んだよ!」
「えっ、まだ飲んでなかったの?」
「うん、取っておいた!テスト前に飲もうと思って!」
「俺も一緒に飲みたかったなぁ〜。この前みたいに間接キスで。」
そういえばそうだ。なにも考えずに飲んでいたジュースを差し出していたことに今さら気づく。
「っ!!ちょっと!!」
「あははっ!今ごろ気づいたの?」
なんで今気づいたってわかるんだ。俺の心が読めるのか。
「テスト終わったらいっぱいキスしていい?」
急に真面目なトーンで話す光生にドキドキしてしまう。
「……うん。」
「ふっ、今日は素直なんだ?」
「……いつも素直だもん。」
「そっか、そっか。」
光生はクスクス笑っていてその柔らかい声につい腰を動かしてしまう。俺はばれないようにゆっくり息をする。
「ねー、テスト終わったら泊まりにきてよ。」
光生はそんな俺に気づかずに楽しそうにさっきから喋っていて俺は相槌を打つのに精一杯だ。
「…うん!泊まりに行きたい、、」
俺が返事をすると光生は一瞬黙った。
「……いま自分で触ってるの?」
黙ったかと思えば自分がしていたことを突然聞かれて俺は驚いてしどろもどろになる。
「えっ、、な、なんで!?」
「んー、なんか声がトロンとしてたから。」
光生の声を聞きながら1人でしていたことがばれて恥ずかしいはずなのに俺はなぜか正直に言ってしまう。
「…ん、ごめん…光生の声聞いてたら…つい…」
「なんで謝んの。すっごい嬉しい。」
そう言ってくれた光生の声はいつも以上に優しくて胸がギュッとなる。
「ねぇ、このまま1人でしてよ。」
「え、、!?やだ!!絶対できない!」
「えー、残念。」
電話越しでも光生がしょんぼりしているのがわかって心が痛くなるけどやっぱりさすがに恥ずかしい。でも悲しませたかななんて考えてしまう俺は黙っているとそれに気づいたのか光生はふふっと優しく笑った。
「じゃあ俺がしよっと。このまま聞いてて。」
一瞬理解ができず光生がするの?なんて思っていたらすぐに光生の吐息が聞こえてきた。
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