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第140話

「んぅ…!!光生のいじわる!!」 「ふっ、知ってる。」 キッと睨んでみても全く効果はなく俺のものを触る手は止まらない。 「脚閉じちゃってかわい。」 「もうっ!!かわいいってそればっかり!!」 「しょうがないじゃんかわいいんだから。」 余裕なんてない俺はせめてもの抵抗で脚を閉じて触られないようにすればすぐにこうやってからかってくる。そんなちょっとしたことにさえむかついてきて怒れば光生はニヤニヤと楽しそうに笑う。 「怒ったところもすごいかわいい。」 「だからもうそれ言うの禁止!!次かわいいって言ったらもうちゅーしてあげない!」 「は?なにそれ絶対無理。」 言い合いをしている間もずっと体を撫でられこんなに必死に耐えているのに俺にピタリとくっついて離れない光生にもうどうすればいいのかわからない。 「ねぇ、俺昨日の夜すごい寂しかったんだけど。涼がいっぱいキスしてくれるって言ったのにすぐ寝ちゃってずっと起きないし。」 今そんなことを言われると怒っていることなんてどうでもよくなってしまう。気づいた時には朝になっていてしかもキスの途中で寝るなんて自分でも呆れる。 「うぅ……それは本当にごめんね……いつのまにか寝ちゃってて……」 「ふふっ、嘘だって。全然気にしてないよ。」 さっきまでいじわるだったのに俺が少しでも落ち込んで謝ればすぐにいつもの優しい光生に戻るなんてずるい。ずっと体を触っていた手はいつのまにか俺の頭を撫でていてそういうところにときめいてしまう。 「……昨日夢に光生が出てきたから朝まで起きなかったのかも…」 「………え?俺が出てきたの?」 勢いよく体を離して驚く光生に頷くとまたすぐに強く抱きしめられる。 「一緒にゲームしてて俺が勝ったんだよ!そしたら上手だねってほっぺた触りながらいっぱい褒めてくれた!」 「………そんなかわいい話聞かされたらこれ以上いじわるできなくなっちゃうじゃん。」 「あー!!またかわいいって言った!もうちゅーしない!!」 「ねぇ、もしかして昨日寝てたとき嬉しそうに笑ってたのってその夢見てたから?」 話を完全にスルーされ寝てた時のことを聞かれるけどそんなの記憶にあるわけがない。 「寝てるとき?俺が?」 「ふふっ、やっぱりなんでもない。」 なぜかご機嫌な光生は覆い被さってキスをしてくる。突然のことに驚いて押し返すけどやっぱり俺の弱い力では離れてくれない。 「んぅ…!光生まって……今はだめっ!」 「なんで?もしかしてキスしないってやつ本気で言ってんの?」 「あっ……それもだけど…このままだと気持ちよくて…出ちゃうから……」 「ふーん、じゃあいっぱいキスしよっと。」 舌を入れられ息をするのもやっとな俺は少しでも気を抜けば漏らしてしまいそうだ。光生のペースでキスをされだんだん頭がボーッとしてくる。 「ふふっ、もう限界でしょ?」 全てお見通しらしくコクコクと何度も頷けばニヤッと笑った光生は俺の横に寝て耳元に口を近づけた。 「大好き。」 そう囁かれ軽く耳を噛まれれば全身の力が一気に抜けてずっと我慢していたものは止まることなく出てしまう。 「ふぁあ………あっ………あぁ…………」 じわっと温かくなる下半身を見ればグレーのスウェットは色を変えていてどうしようもないくらい恥ずかしくなる。 「やばい、めちゃくちゃえろくてかわいい。」 じーっと見てくる光生に抵抗したいのにできない。全身が熱くなるほど恥ずかしいのに自分でも驚くほど気持ちよくなってしまっている。 「んっ……はぁん………っあ………」 どうしようすごい気持ちいい。我慢していたものから解放されたからなのか光生に恥ずかしいところを見られているからなのかはわからないけどきっと全部光生のせいだ。 「んふぅ……あぁっ……光生ぅ……」 「ふふっ、全部出た?」 名前を呼べばニコッと優しく笑い俺のズボンとパンツを同時にグイッと脱がせた。

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