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第173話

「絶対変なこと言っちゃった……」 どうしてもまだ光生と話していたくて勇気を出して電話をしてみた。電話に出てくれるかななんて思っていたらいつものように笑って話してくれる。それが嬉しくてつい話しすぎてしまった。光生が買ってくれたものを本当は一緒に食べたかったけど返事をしてくれなかったし引かれたかもしれない。 「光生の好きなものだったら一緒に食べてくれるかな……」 おいしいねって笑いあって食べたい俺の願いは届かなさそうだ。それに学校で首元にキスをされ引き離したことに絶対怒っているのに謝れなかった。このままなんとなく気まずい雰囲気でいるのが嫌だ。きっと俺がこういうことに慣れていないのがダメなんだと思う。もっと恥ずかしがらずにそんなことができたら光生は喜んでくれるのだろうか。 「こうなったら一旦ゲームして落ち着こう、、」 画面を見てみると星くんが丁度現れ一緒に戦えばこのステージなんて余裕でクリアできそうで沈んでいた俺の心は少しだけワクワクしてくる。 「わあっ!星くんの必殺技すごい!」 俺がピンチになれば助けてくれて回復薬までくれるなんてさすがだ。そういえば光生は全くゲームをしないらしく俺が1人でしていると横からジーッと見て上手だねって褒めてくれる。でも絶対ゲームのルールも知らなければ1回もしたことのない光生のほうが上手で器用だ。 「……また光生のことばっかり考えてた。」 このままではさらに落ち込んでしまいそうで必死にゲームに集中していると気づけば夜中になっていた。星くんだってきっと疲れているのにこんな夜遅くまで付き合わせて申し訳ない。また学校でねとメッセージを送りベッドに入ればシーンとした空気に寂しくなってくる。 「光生にギュッてされながら寝たい、、」 あの温かくて落ち着く体温で俺のことを苦しいくらいに抱きしめて欲しい。それからいっぱい頭を撫でてもらってキスをしていつもみたいに笑って欲しい。 「んっ…………っ……」 そんなことを考えていると俺のものはすぐに反応してしまう。少しだけ布団に擦り付けるように腰を動かしながらも考えることは光生のことだけだ。 「うぅ……光生に触ってほしいっ……」 俺がえっちな気分になってきたとき光生はからかってきてそのあと溶けそうなくらい甘く優しくなる。そんなことを想像しながら下着を脱いで勃ってしまった自分のものを見ればすごく興奮してくる。光生の手だと思いながらそっと握るとビクッと反応して声が我慢できない。 「んぅ…!……はぁっ…………」 目を閉じて光生がしてくれるみたいにゆるゆると上下に動かして刺激すれば止まらなくなる。 「光生っ………ぁん……きもちいぃ……」 そうすれば段々とお尻がムズムズしてきて触りたくなってしまう。でも自分では1回もしたことがないし怖くて触れない。 「うぅ……光生にしてもらわないとお尻気持ちよくできない…………」 どうやって指を挿れるのかもわからないしきっと光生の長くて綺麗な指じゃないと奥まで届かない。こんなにヒクヒクと欲しがっているお尻をどうすることもできず自分で気持ちよくなれる場所を必死に探す。 「はぁんっ…!!……っん……」 仕方なく服をめくりすでに勃っている乳首をツンツンと触る。光生がいつもしてくれることを必死に思い出しながら摘んだり引っ張ったりしてみるけどやっぱり自分でしても刺激が足りない。 「…ぁあんっ………こうぅ………もっとぉ……」 そんなことを言ったところで光生はいないしそもそもこんな変態みたいなことを1人でしているなんて知られたら本当に嫌われるかもしれない。そう思うと手は止まりベッドに無気力に寝転ぶ。 このまま続きをする気にもなれず結局イくこともできないままボーッとただひたすら光生のことを考える。パチッと目が覚めれば朝になっていて下着は脱ぎっぱなしであのまま寝落ちしたらしくまた寝坊してしまった。

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