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第192話 光生side

「ごめんね。いっぱい泣かせちゃったから疲れたよね。」 俺の体の上でスースーと寝息を立てかわいい顔で寝ている涼の頭を撫でる。お風呂にも入らずご飯も食べずに疲れて寝てしまった涼に無茶をさせすぎたことを後悔する。 「…謝っても笑って許してくれるんだろうな。」 しょうがないなって柔らかく笑うところが簡単に想像できる。そんな涼をもっと大事にしたいのにいつも空回りしてばかりだ。 「ふふっ、ほっぺたスベスベだ。」 指でスリスリと撫でれば気持ちよさそうにフニャッと笑うかわいい寝顔に癒される。ずっとこのままがいいけどきっと寝心地は悪いだろうし毛布もかけてあげられないからそっと横に移動させれば起こしてしまったらしく眠たそうに目を擦る。 「ん…俺、寝てた…光生ちょっとまってて……」 突然起き上がりベッドから降りた涼は何かを持ってすぐに戻ってくる。 「これ間違えて買った大きいサイズ、、何回かしか着てないからまだきれいだよ、、」 制服で来た俺にスウェットを貸してくれるらしい。眠たさの限界なのかゆっくりと話す涼はトロンとした目で見つめながら着させてくれるけどこれはまずい。俺の大好きな涼の匂いが離れない。 「………ありがと。」 これ以上触ればまた困らせてしまうから必死に我慢をする。俺は朝まで少しも気を抜けない。 「光生…ギュってして……」 そんな俺の気持ちなんて知らない涼はまた体の上に乗りピタリとくっついてすぐに寝てしまった。 「どうやったら我慢できるんだろ。」 こんなにかわいくてえろくて優しくていろんな表情を見せられると止まらなくなってしまう。毎日涼への気持ちが増えていくばかりだ。 「はぁ〜、俺も眠たくなってきた。」 最近あまり寝ていなかったことに涼は気づいていたみたいだ。でも今日は涼がいるから久しぶりにぐっすり寝られる気がする。 それから目が覚めれば朝で俺は1回家に帰らないといけないから気持ちよさそうに寝ている涼を起こしたくはないけど仕方なく起こす。 「涼起きて。もう朝だよ。」 頭を撫でれば毛布の中に潜り込む姿に思わず笑ってしまう。 「ほら学校の準備しないと。俺1回家に帰ってシャワーして行くからね。」 毛布をめくりほっぺたをツンツンと触れば眠たそうな顔で俺にしがみついてくる。 「……やだ。まだ光生と寝る。」 だめだ、かわいすぎる。俺だってこのまま一緒に寝ていたいけど涼を遅刻させるわけにもいかず心を鬼にしてもう一度起こそうとすれば首元にスリスリと顔を擦り付けてくる。 「今日みたいに毎朝起きたら隣に光生がいてくれればいいのに……」 今のはさすがにやばい。俺がその一言にどれだけ喜んでいるか気づかず甘えてくる涼はくっついて離れない。 「………あと10分だけ寝よっか。」 かわいすぎて結局甘やかしてしまう。時間が経ち再び涼を起こせば首を横に振る。 「……やだやだ……まだ寝てても学校間に合うもん……」 間に合う訳がない。これ以上寝ればまた走って行かないといけない。起こすのはかわいそうだけどもう最終手段を使うしかない。服の中に手を入れお腹を撫でる。 「んっ………」 ビクッと反応した涼は声を漏らす。そのまま乳首に移動してツンツンと触る。 「ふっ、乳首勃ってる。」 耳元でそう囁き先っぽをカリカリっと刺激すれば涼は飛び起きる。 「っっ!!!光生の変態っ!!」 「変態なのは涼でしょ。お腹ちょっと触っただけでどっちも勃てちゃってもしかして俺に触って欲しくて起きなかったの?」 涼は自分のものを恥ずかしそうに押さえて必死に隠している。そんなところもかわいくていじわるなことばかり言ってしまう俺を許して欲しい。 「こ、これは朝だからだもん!!」 「ふふっ、そう?」 涼は怒りながらも俺が手を伸ばせば引っ張って起き上がらせてくれる。 「二度寝しちゃだめだよ。また学校でね。」 頭を撫で帰ろうとすると後ろからギュッと抱きしめられる。 「光生一緒に寝てくれてありがとう、、すごい嬉しかった。大好き。」 俺だって人のことを言えない。反応しだしたものを気づかれないように涼しい顔をするところなんてめちゃくちゃダサい。 「それは俺のセリフ。涼のおかげてぐっすり寝れた。ありがと。」 それから家に戻りシャワーを浴びてお気に入りの香水をつけ準備をする。いつもの場所に行けば涼がいた。 「待っててくれたの?ごめん、俺遅かったでしょ。」 「んーん!俺も今来たから!」 ニコッと笑う涼とさっきまで一緒にいたのにもう2人きりになりたくなってきた。 「光生の匂いだ!いい匂い〜!」 そんな俺に気づかずに近くに寄ってクンクンと匂ってくる涼は今日も無防備だ。 「ふふっ、涼もお風呂入ったんだ?髪少し濡れてる。」 ちゃんと乾かさないと風邪をひいてしまいそうで心配だ。髪を触ればビクッと体を反応させ離れていく。 「っっ!光生近いって…!……昨日のこと思い出しちゃうからもう少し離れてよ……」 「ふふっ、はいはい。ごめんね、近かったね。」 近づいてきたのは涼の方で理不尽に怒られているのにきっと周りから見れば俺はデレデレしているんだと思う。こんな何気ないことでも俺にとっては幸せな朝だ。

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