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朔矢side
「朔矢……きて……」
今、目の前にはずっと好きだった親友が潤んだ瞳で俺を見つめている。露になった素肌は、想像してたよりもはるかに白くて、俺をドキドキさせる。
何度も何度も夢の中で抱いた親友……
自分の中で、いつの間にか大きくなっていった想い……
やっと通じ合った心……
もう、離さない……
「圭佑……」
君の名を呼んで、優しく腕の中に抱く。首に巻き付いてくる細い腕……重なる唇……深く深く口付けていく……
「んっ、ふぅ……」
ちょっとだけ空いた隙間から、一気に息を吐いている。息をするのを忘れてしまうくらいに夢中になってキスに答えてくれてる圭佑が愛しくてたまらない。
「もう、離してやらないから……」
「僕だって……離れてやらないんだから……」
そんなことを言いながら、おでこをくっつけてクスッと笑い合う。幸せすぎて怖いくらいだ。夢かもしれない……そんな思いが過る。
だけど、圭佑を抱き締めている腕の感触が全身に伝わってきて、現実なんだと思える。
「挿れていい?」
「うん……」
圭佑の上に覆い被さりながら、確認するように覗き込むと、頬を赤く染めながら恥ずかしそうに小さく頷く。
「痛かったら言って……」
「わかった……」
俺は、体勢を起こして圭佑の両足を開き、その間に自分の身体をおさめると、ローションをたっぷりと秘部に垂らす。
指で滑りを確かめてから、自身のすでに硬さを増して膨れ上がった中心を宛がう。
「んっ……」
先端が少し触れただけで、ビクッと全身を震わせた圭佑。これは、これから始まる俺たちの行為への期待と不安の表れ。どんな痛みが待っているのか、その痛みの向こうには何があるのか……。
「うっ、くっ…いっ…」
ゆっくりとぺニスを圭佑の中へ挿し込んでいくと、苦しそうに顔を歪めている。俺自身も、窮屈すぎるくらいに絡み付いてくる締め付けに意識を持っていかれそうだ。
「くっ…圭佑、力抜いて……」
「そ、んな…の、ムリ……」
「このままじゃ……奥まで入んない」
「だって…どう、すれば……。うっ、はっ、あんっ…」
体の力を抜けない圭佑の変わりに、俺は力を失ったばかりの圭佑の中心に触れる。すると、一瞬だけ体から力が抜けた。そのまま自身をグッと奥へと進めていく。
「うっ、はっ、くっ…んっ……」
それでも圭佑の中はキツくて、進めても締め付けで押し戻されそうになる。
「うわっ、キツ……」
「あっ……ゴメッ……」
「何で圭佑が謝るの?」
「だって……」
「圭佑は悪くないんだから、俺に任せて……」
「うん……」
そうは言ったものの、俺だって男とSEXするのは初めてで、どうしてやることがいいのかなんてわからない。それでも、少しでも俺を感じて欲しいから……
圭佑の中心を擦りながら、力が抜ける度に奥へと進めていく。
「んっ」「はぁ……」
奥までしっかりと入った瞬間に、同時に声が漏れた。やっと繋がった……
「圭佑……入ったよ」
「うん……わかるよ」
「動いていい?」
「うん……」
問いかける俺に、赤く染まっている顔の圭佑が、キレイな笑顔で頷いた。俺は、ゆっくりと動き始める。
「うっ、んっ、あっ、ふぅっ……」
動くにつれて苦しそうだった表情も、声も、変わってきたのを感じた。少しずつ、少しずつ、動きを早めていく……。苦しくないように、俺を感じてもらえるように……
「んっ、あんっ、ふぅん……あっ、あっ……」
「圭佑、気持ちいい?」
「う、んっ……きもちっ、い」
「感じてる?」
「ふっ、はぁっ……感じるよ……」
俺に突かれて体を捻りながらも、繋がっている場所はしっかりと俺を締め付ける。それが何よりの証拠……
夢で見たよりも、ずっと、ずっと、乱れている圭佑がいて、俺の欲望を駆り立てられていく。
「圭佑、圭佑……」
「んはぁっ、朔矢……」
「どうしようもないくらい好きだ……」
「んっ、僕も……」
「もっと、俺を感じて……」
「もっと、奥まで……」
その言葉で、俺は圭佑の腰を持ち上げると、グッと自身の体へ引き寄せた。
「んあっ、あっ、あっ、んっ、はっ……」
激しく腰を動かせば、圭佑から漏れる甘い吐息。もっと聞きたい……俺は、夢中で圭佑を抱いていた。
「んぁっ……きもちっ……」
「俺も……」
俺の上に跨がっている圭佑を下から突き上げれば、背中を反らしながら俺の腕を掴んでくる。
「イッちゃいそう……」
「イッていいよ」
「朔矢は……?」
「俺も……もう……」
「いっしょがいい……いっしょに……」
「ああ……いっしょに……」
腕を掴んできた手に力が入っていて、俺を見つめる目は潤んでいる。赤く染まった顔は、トロンとした甘い表情で、愛しくて堪らない。俺は、一気に腰を突き上げた。
「ダメッ、もう……んっ、あぁっ……」
「あっ、うっ……」
俺の上で体を震わせて、ビクンと跳ねるとグタリと力を失った圭佑が倒れ込んでくる。その体を包み込むように、そっと抱きしめた。
「圭佑……」
「うん?」
名前を呼べば、胸元に埋めていた顔を上げる。
「大好きだよ……」
「うん……。僕も、朔矢が好き……。大好き……」
気持ちを伝えれば、恥ずかしそうに俺を見つめながら自分の気持ちを告げてくる。そんな君が愛しくて……両手で顔を包み込むと、ゆっくりと顔を近づけていく。
閉じられていく瞳……そっと唇を重ねた。
夢と現実……
デジャヴのような始まりの俺たち。
だけど、もうこれから夢は見ない。
だって、今この腕の中にいるのは、君だから……
圭佑、君がいるから……
END.
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