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第4話

さすがは出来る魔王様、駒沢翔太25歳 駒沢家族襲来の翌週には、小宮翔太になる書類を作って持って帰ってきた 「ストーーーーップ!!ウェイト!ウェイト!!」 「どうした?亮平、お腹へった?喉乾いた?」 「え?お腹は空いたけど、そうじゃない!違う違う!駒沢はどうした!?社長は!?」 「あぁ、捨てたよ」 捨てたって…………どう言う事だってばよ!! え?!なんでどうして!? 「はい、あーん、圧力鍋に今朝仕込んでおいたんだ 電気圧力鍋って便利だよね〜はい、あーん」 あっ、野菜スープおいしい、意外とセロリがいい香りで、食欲をそそる 「ふふ、美味しいでしょ」 ニコニコご機嫌なご様子から、駒沢に未練は無さそうだけども 「元々俺は自分の会社を1から作る事が面倒くさくて、親の会社を継いだんだ 父親よりも優秀な俺が継ぐ事を余り良く思っていなかったんだよ、父親はね 母親の方が俺に執着していてさ、後を継ぐ事を強く望んでいたんだ 父親は婿養子だし母には何も言えなくて 俺は母親のオモチャでも、人形でも無いんだからさ、好きな人は自由にさせてもらおうと考えていたんだけど 先週のあの日の姿を見て、馬鹿馬鹿しくなったんだ」 邪魔だったものをきちんとした形で手放せて、スッキリしすぎて居る翔太 家族だって色々な形があるよな 「じゃあ、俺も仕事探さないとなぁ」 「ん?なんで?俺じゃ、頼りない?ちょ、え?」 なぜに翔太が狼狽えてるんだよ! 社長じゃなくなるなら、無職になったって事だろ? 在宅で出来る仕事を探さないとなぁ 何が出来るかなぁ いや待てよ この家引っ越せば家賃うく? そもそもここって賃貸? あれ?どうだっけ? 「翔太って今、無職じゃ無いの?」 「社長って肩書きあったけど、ほぼ父親がしてたから、張りぼて社長だったんだよ、俺、 それに元々俺は大学時代から海外と仕事をしているから、無職では有りません!」 「そっかぁ良かったぁ」 あれ?父親に肩書きが戻ったら、父親にとってはいい事なんじゃ? ん?んんん? ふふふって翔太くん?悪い顔してるよ? 「あ、このピラフのエビ美味しい」 どこ産のなんちゃらエビで、ってエビを熱く語っておられます翔太くんですけども ま、俺には関係ない話って事だな カレンダーをふと見て気付いた ふんふん、なるほどね なーんかムラムラするなぁって思ったら、妊娠してなければ、発情期だったのか 俺の囁き拾う高性能な耳をお持ちの翔太25歳は大型犬に早変わりし、デザートに俺をパクッと食べましたとさ で、終わらないよね、僕たち ほーんとびっくりなんだけどさ 盛り上がりすぎて 「頸かんでーーー!」 翔太にパクッと食べられて、無事に番になりました イエーイ!! 小宮翔太で番登録しまして、免許証の名前を眺めて鼻歌歌う大型犬です

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