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第7話
子供がいつ産まれても大丈夫
部屋もちゃんと有るし、必要なものも揃えてあるしいつでもばっちこーーい!
なんだけどなぁ
「なんで出てこない?うりゃうりゃ」
お尻と思わしきあたりを押してやる
ポコっと蹴ったりして反応を返してくれるから、子供は元気なんだろう
予定日を2日過ぎても出てこない
「そんなにお腹の中は居心地が良いのか?でもな、いい加減重いんだぞ?このこの!」
ポコっと出てる部分を押してやる
引っ込めて違う所がポコっと出た
こんなやりとりがこの1ヶ月の楽しみでも有る
1週間のずれはよく有るって先生も言ってたしなぁ、そのうち産まれるっしょ
りょう、りょーへい、亮平!
体を揺さぶられ、大丈夫か?と心配する翔太に寝ぼけて、何がって言った
「ずっと唸ってるから、変な夢見てるのかと思って起こしたんだ」
ショボーンってしないで〜よしよししてやるから、元気出せぇ
翔太の頭を撫でてやろうと体を起こして気付いた
「あ、お腹痛い、いた!いたたたたたあああああ!」
子供がいる部分が、ぎゅうううううって握りつぶされるような痛みが襲ってきた
ずっとじゃないけど、20分の感覚でぎゅうううううう!とか、ぎゅ!ぎゅ!ぎゅ!ぎゅううう!とか様々な痛みが襲ってくるから、翔太に痛いよ〜腰が〜お腹が〜腰が〜背中が〜って摩ってもらおうと泣きじゃくりながら指示出した
「翔太、ギュって抱きしめて」
どこからか不安が湧いてきて、入院する準備をする翔太を呼び止めて抱きしめてもらう
痛みが始まったら、摩ってもらって、陣痛が止まったらまた抱きしめてもらう
なんとか病院に着いたのは朝5時
俺のバイタルとって、分娩台のって
痛い時はいきんでいいですからね!
助産師の声に安心できた
けどやっぱり
「しょーーーたーーー!しょうたあああ!しょっ、たあああああ!」
翔太が白衣を着てそばで手を繋いでくれる安心感
「はい!7:45分、元気な男の子ですよ!おめでとうございます!」
はぁはぁと呼吸を整えている間に、体重を計ったり、色々と終わった我が息子が、俺の胸の上に置かれた
3270g 53cm 11月27日 朝7時45分 無事に産むことが出来た!!
疲れ切って泣く体力すら俺には残ってなかったけど、俺の分も子供の分も、翔太が代わりに泣いてくれた
「ありがとう、お疲れ様」
目も鼻も真っ赤にして、絞り出すような声で言ってくれた翔太
俺のベッドの横に小さなベビーベット
いや〜何度見ても、翔太そっくり
俺の部分どこよ?
眉毛の感じも唇の形も鼻の感じも一緒
足の爪の形も一緒で笑った
こうやってコピーが増えていくんだな
唇ムニムニュしてる
何を食べているんでしょうかねぇ
なんと!明後日くらいから乳が出てくるらしい
産んですぐに出るものだと思っていたからさ
体力残っていないのに、どうしようって
しかもこんな小さい乳首で吸えるのか!?
って思うじゃん?
じゃっじゃーーー!!ニップルシールド♫
さぁ!俺の乳よ!しっかり出てくれよ!
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