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第9話

男同士の触れ合いで必要なものの用意はない。 そんな経験もしたことないしこの家に人を入れたことも殆どない。それにこんな日がこんなに早く来ることなんて想像もしてなかったのだから 「ねぇ。あんた男同士でやったことないっしょ?」 「ないね」 「じゃあさこれ使ってよ。男同士って入れられる側が結構負担かかるんだよね。ないときつい時あるからさ」 そう言うと彼が自分の荷物から色々と出してくる。知ってはいるが自分で手にしたことがあるものはゴムくらいだ。 「あぁ…けどこれサイズ合うかなぁ?あんたデカそうだしなぁ…こっちならいいかな?」 両手に小さな箱を持って吟味しているそのどれもが誰かとの使い古し。それだけ経験をしてきたということ。現実を突き付けられて…けれど胸の痛みに気づかないふりをした 「…何人の男をこの小さな孔で食ってきたの?」 震えそうになる声を必死で抑えながら冷静に見えるように慣れてるように彼の後ろの蕾を触りながら語りかける   「あんたが思ってるよりずっと大勢だよっんん…」 「へぇ…じゃあさ…初心者の俺に色々とレクチャーしてよ。今後色々と経験するかもだしね」 「初心者ねぇ。あんたモテるでしょ?」 「昔はね。今は全然だよ」 「今パートナーいないの?」 「いたらこんなことしないよ。俺こう見えて一途だからね」 「へぇ。以外だね。痴漢するような人なのにねぇ」 「それは君が誘ったんでしょ?」 そう言って彼の小さな胸の飾りを口に含み後ろへの刺激は絶やさない 「あっん…」 「感じてくれんの?」 「あんたみたいなっ、…色男にイジられて良くない子なんていないでしょっ…んん…」 「どうだろうねぇ」 これまでの男なんか忘れてしまうくらい俺に溺れてくれればいいのに…俺でないとだめだって思えるくらいに…顔と体はもしかすると彼の好みなのかもしれない。けど技術はない…けれどそう思ってしまう。 そうでなければやだって思う。こんなの俺の独り善がりなのは重々承知だ。 彼が俺の…俺だけのものになることなんて想像なんて出来ない。

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