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第1話

 おしっこでびちょびちょに濡れてしまった下半身を、タオルで拭いていく。  目の前の少年――久永久遠(ひさなが くおん)は、俺にされるがままにおとなしく立っていた。  失禁癖のある生徒らしい。それはいいのだが、保健の先生がいないときに処理をしてあげて以降、なぜか俺がこの子の『担当』のようにされてしまい、この子がおしっこを漏らすたび、俺が後始末をする羽目になっていた。  そりゃまあ、俺はこの子のクラスの副担任だし、教師になったばかりのペーペーだから、そういうものを押し付けられるというのは、分かるといえば分かるのだが……  とりあえず、周りは綺麗にし終わった。あとは、まあ、これだ。 「ちょっと、我慢してな」  タオルを、まだ可愛らしい久遠のおちんちんに当てて、残る雫をぬぐっていく。泣くわけでもなく、照れるわけでもなく、表情と言えるようなものを一切見せないまま、久遠は俺の作業を見つめていた。  こうやって、久遠のおちんちんを拭くのは何回目だったかな……  特別教室準備室の窓からは少し低い位置まで下りてきた日の光が入り込んでいる。今頃教室では、ホームルームをやっている頃だろう。  ここ数回、久遠は最後の授業の終わりごろに失禁している。もう授業もないから、次の授業のことでやきもきしながら処理する必要もなく、こっちとしては楽なのだが、いや、そもそもこんなこと俺にさせるなよと、愚痴の一つも言いたくなるだろう。 「ちょっと、足を開いてくれるか」  俺がそう言うと、久遠は返事もせずにゆっくりと足を広げた。  可愛げのないガキ……ではあるのだが、髪を少し伸ばしていて、随分と整った容姿をしている。儚げ、にも見えるだろうか。  もう少し社交的で、失禁癖がなければ、クラスの女の子にモテモテだろうに。  クラスには全く友達がいないようだ。まあ、もし遊んでいる最中におしっこを漏らされたら目も当てられないだろうし、誰も近寄らなくなってしまうのも仕方がない。  表立っていじめにはあっていないだけましかもしれない。  天は二物を与えず……か。  ふわっと包み込むように、久遠のものをタオルで拭いていく。こんなことばっかり上手くなっても仕方ないのだろうが……ほんとうに、勘弁してほしい。  久遠のおちんちんがむくっと起き上がり、小さいながらも精一杯大きくなろうとしている。股間への刺激に反応してしまったみたいだ。  ぴょんと立ったその様子は……いや、そんなものに喜ぶ趣味は俺にはない。  ちょうど良かったというべきか。勃ってくれた方が拭きやすい。  しゃがんで、久遠のモノを正面に見据える。まずは少し濡らしたタオルで、その後、乾いたタオルで、いっちょ前に硬くなったモノをこすっていく。  誰も来ない部屋だとは言え、まったく、こんなことをしている俺の姿を親が見たら泣くだろう。  と……突然、久遠が「あっ」という声を上げ、俺の頭をつかんだ。 「ど、どうした?」  痛くしてしまったのかと、焦って顔を上げる。そこで見えたのは、切なそうに眉を寄せる久遠の顔だった。  見とれる……とはこのことだろうか。幼さしかないように見えたその表情は、あまりにも妖艶で…… 「ああっ」  久遠が悩ましげな吐息を漏らす。次の瞬間、俺の顔と、そして俺の口の中に、粘り気の強い生暖かい液体が飛んできた。  ドロッとした感触が、口の中にまとわりつく。少し塩気のある……思わず飲み込んでしまう。  その後で、今俺が飲み込んだものが、久遠の精液であることに気が付いた。

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