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第16話 居残 Ⅱ〜side鷺沼〜

「…み…ミハイル」 「藤さん…やっぱり青葉さん達の事ばっかり…」 誰も居なくなった部室で、俺は獲物を狙うライオンの様に藤さんに にじり寄っていく 藤さんは逃げる様に後退っていて、その姿は狩られる前の仔鹿の様だった 「…藤さん」 「…な…に…」 どうして藤さんは、俺の前ではこんな顔ばっかりなんだろう 昼の時は昨日の余韻もあったり、2人っきりだったからか、俺の心にも少し余裕があった様に思えるけど、結局青葉さんが居ると 俺なんて蚊帳の外になってしまうのが心底気に食わなかった だって 青葉さんより俺の方が良いに決まっているのに… 壁まで下がった藤さんの頭の上で手を突くと、逃げれないようにその身体を囲った 屈みこんで顔を近づけると藤さんは俯いてしまったので、小さい顎を持ち上げて昼間よりも深く舌を絡めた 「…ん…う…ぅ…」 そのまま下半身に手を這わせ、制服の上から刺激すると 直ぐに其処が硬さを帯びてくる 「…や…みは…る…ぅ…」 でも 流石に 二日連続ではキツイよな… ちょっと考えた末に 俺は藤さんの体を反転させて 壁に手を突かせ、そのままズルリと履いている物を太腿まで下げた 「ミハイル!! 今日 絶対無理!!」 藤さんが 目に涙を溜めて必死に訴えてくるから俺はその涙を チュウッと吸い取った 「最後まではしないですよ⁇ 次は 藤さんの発情期まで待ちます」 俺がそう言っても 藤さんは信じていないのか、眉を下げたままだった ギュッと抱き着きながら藤さんのを上下に扱いて 絶頂を迎えるように促す 「あ!! や!! でちゃ…ミハイル!! 出る!!」 「良いですよ⁇ 出して下さい」 藤さんの身体が ブルリと震えたかと思うと、俺の手の中が 生温かい物で満ちていく 俺はその手を藤さんの太腿の間に塗り付けると自分の物を取り出し 其処に挟んで腰を動かした 「や!! やめ…て…」 藤さんの静止は無視して ピストン運動を繰り返す 藤さんの太腿は柔らかくてすべすべで、その気持ち良さに 俺の眉間に皺が寄るのを感じた 「ヤダ!! ミハイル!! 痛い!! 腰!! 響いて…い…痛い」   その言葉に 俺の動作がピタリと止まる ウッウッと泣き声が聞こえて 慌ててその顔を覗き見ると、藤さんがボロボロと泣いていた 「え!? ご、ゴメンなさい!! 藤さん…泣かないで…」 スリッと頬を寄せ 零れ落ちる涙を指で拭った 「…ヤダ…痛いの…やだ…ぁ…」 どうしよう 藤さん めちゃくちゃ可愛い… ぐしゃぐしゃな顔で俺を見上げられたりなんかしたら、胸の奥が ギューッてなる 「藤さん…」 俺は 自分の着ていたシャツを脱ぐと、それを丸めて床に置いた そこに藤さんの頭が来る様に寝かせると、俺の体重がかからない様に気をつけながら 俺のと藤さんのを同時に扱いた 「…ん…う…あ…」 藤さんの口から甘い声が漏れて少し安心した俺は、チラッと見えた小さい舌に吸い付いた 色んな所から グチャグチャした音が響いて、自分が興奮していくのを感じる 「藤さん…藤さん…」 好き 大好き だから藤さんにも 俺の事好きになって欲しい… 「…みは…いる…」 呼ばれて視線を向けると 藤さんは艶っぽい顔をしていて、それを見た瞬間 俺の欲望は弾け飛んでしまった

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