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第19話 居残 Ⅴ

「藤さん 藤さん」 帰り道 ミハイルにギュッと手を握られたが、それを思いっきり振り解いた 「調子乗んな!!  こんな誰が見てるかも分からないとこで、こういう事するのやめろ!!」 「え〜⁇ じゃあ、昼休みに屋上でキスするのは良いんですか⁇」 「良い訳ねぇだろ!! お前が 無理矢理したんだろが!!」 頬を膨らませているミハイルを置き去りにして俺はスタスタと先を歩いた 「…藤さん」 呼び止められたと思ったら後ろからいきなり抱き締められて、ミハイルの腕の中に スッポリ収まっている俺は 先に進むのを 止めざるをえなくなってしまった 「藤さん、次の発情期 来週くらいって言ってましたよね⁇  丁度 親 旅行行くって言ってたんで、家に泊まりに来て下さい」 「え⁇」 思わず振り返ると ミハイルは悪戯を考えついた子供の様な顔で笑っていた 「楽しみだなぁ♡」 数十分前のあれ撤回 やっぱコイツ… 全然可愛くない!!

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