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17歳の冬6

「ブレインが君に伝言を頼むなんてありえない」 「ああ、そうだな。別に仲が良かった訳じゃねーし。でも、俺もアイツの秘密知ってんだよ」 「秘密?!」 「お前も知ってんだろ?アイツが人を操れる事」 「どうして君が」 「俺は、、、それより、伝言。『初めてのデート』『イーストヴィレッジ』」 「どういう意味?」 「知らねえよ、お前なら分かるって言われた」 「僕なら分かる?」 初めてのデートは、一緒にミュージカルのレントを観た。 イーストヴィレッジはレントの舞台。 確かレントは1989年12月24日から、ちょうど1年間のニューヨークのイーストヴィレッジが舞台。 「1989年12月24日ってもしかして!19891224は8桁!パスワードかも?!」 僕は震える手でブレインのスマホに数字を打ち込むとロックが解除された。 「嘘!!やった!!シェーン!!ありがとう!!」 僕はスマホを握りしめて家に戻ろうとしたら、またシェーンに手首を掴まれた。 「アイツ、居なくなったんだろ?俺も探す」 「え?何で知ってるの?」 「俺の親父、警官なんだよ。アイツが消えたら親父から俺に連絡が行く様になってんだ」 「どういう事?」 「ブレインが俺の親父に暗示を掛けてたんだよ。俺は親父から連絡が来たら、お前に伝言を伝える役目だ」 「君は操られたり暗示を掛けられてないの?」 「ああ、いざという時にお前を助けられるように俺は操られてない」 「僕を助ける?」 「兎に角、ブレインのこと探すんだろ?手伝ってやるから」 僕はまだ少しの不安は残っていたけど、ブレインがシェーンに伝言を預けた。 シェーンじゃなくブレインを信じる。 2人で僕の家に戻りスマホの中を確認する事にした。

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