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17歳の冬8

【この力は危険だ。僕は昨日、クラスメイトのマリー•ホランドに大怪我をさせてしまった。 長い事、この力を実験してきて分かった事。 僕の力は言葉だけで人を簡単に、確実に、大量に殺せる。 大統領にもなれるし、核爆弾の発射コードさえも奪える。 僕がこの力を悪用すれば、恐ろしい事になる。 それにもし、万が一、誰かに僕の能力を気付かれたら、、、僕を悪用しようとする人間が現れるかもしれない。 僕は僕を守らなければ。僕からも、他人からも悪用される可能性がある。慎重に行動しよう。】 【ついに来た。国土安全保障を名乗る男が僕を探しに来た。出会い頭に力を使ってみたら、案の定、国土安全保障の人間じゃなかった。 力を使って聞き出せた情報は、WIAという組織の名前とエージェント•ハワードという男の名前。 僕を保護すると言っている。 捕まったらかなり危険だ。しばらく地元を離れるしかないのか?】 ここからはブレインが学校を転々としている様子が走り書きのメモに残されていた。 【しばらく住む場所は確保した。母さんには留学へ行っていると思わせている。 金は働いたり、力を使って手に入れたり。 何とか生きられそうだ。】 【転校先は自分で決めた。校長や担任から先に操り、次にクラスメイトも操り昔から居る生徒のように学校に馴染んだつもりだった。 うまく行きそうだったが、また追っ手が来た。 学校に黒服のエージェント達が僕を探しに来ている。 まだ転校して3ヶ月しか居ないのに、また転校だな。 明日からどこへ行けばいい?】 【せっかく人間関係を一から構築しても最後には皆んな僕を忘れる。 僕自身や皆んなを守るために自分で皆んなの記憶を消してるのに、たまにものすごく虚しいし、寂しくなる。】 【転校4回目。プリンストン高校。掃き溜めに一輪の花。来て良かった】 僕がシェーンと夢中でブレインのスマホを見ている時だった。 ジリリリ ドアベルが鳴る。 僕とシェーンは顔を見合わせた。

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