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第1話(3)

 昨日、9月12日は俺の20歳の誕生日だった。  大学の映画サークルに所属している俺たちは飲み会に誘われていて、20歳になった俺はまだ来週誕生日で19歳の創介に「羨ましいだろー!」って言いながら飲み会に向かって初めての酒を飲んだ。  うん、確かに飲んだ。  ……で、どうしたっけ?  ダメだ。記憶がスッポリ抜けている。 「ほら」  パンツを渡されて、俺は空になったグラスを返しつつそれを受け取った。  布団の中でこっそり穿こうと思っているのに…… 「勃ってんじゃん」  創介が布団を剥いでにやりと笑う。 「おまっ!ちょっ!そこはわかんだろ!?見て見ぬフリしろよっ!」  布団を取り返そうにも手を伸ばしたら丸見えになるだけだから、とりあえず手にあるパンツで隠すしかない。 「また汚す気か?」 「は?」  笑っている創介を見ると、創介はベッドに片膝を付いて近づいてきた。 「口?手?」 「なっ!!」 「昨日はどっちがよかった?」 「はぁーっ!?」  こいつ、何言ってんの? 「お前がエッチしたいって言ったんだろ?」 「は?」  ごめん。意味がわからない。

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