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災難

どうしよう… 僕、櫻井優は、東京に住む大学2年生… いや、正確には東京にいる大学2年生なんだけど… 遡ること1時間前 大学の講義が終わり、家に帰ると、アパートの隣人の部屋から出てる火が、僕の部屋にまで乗り移っている。 すごくボロボロで、すぐに壊れてしまいそうだとは思っていたけど、貧乏な僕にはありがたい物件だったのに… こんなにすぐに住めなくなるなんて… 大家さんはこれを機に取り壊すことにしたらしい。 そして今に至るわけなんだけど、これからどうしよう… 先週、勤めていたバイト先が潰れてしまい、早く新しいバイトを探さなきゃって思っていたのに… 今日は友達の家に泊めてもらおう。 「もしもし、蒼?」 「優どうした?」 「あのさ、1日2日泊めてくれない?お願い!」 「もちろんいいが、何かあった?」 「ありがとう!会ったら話すね!」 「了解〜」 よかった〜。これで野宿は回避できた。 蒼ほんとにありがとう! ピンポーン 「はーい」 「蒼あけて〜」 「どうぞ」 蒼のアパートは1人で住むには少し広めのいいお家なんだけど、高級感があって、入る時に毎回緊張しちゃう… 「お邪魔しま〜す」 でも中は蒼ぽくてセンスのいい家具ばかり。 「で、何があったんだ?」 蒼に今日あったことを話していたら、結構いい時間になったから、夜ご飯を軽く済ませて、お風呂に入った。 「いいお湯でしたぁ〜」 「もう寝るぞ」 「うん!」   僕が1人で寝るのが怖いことを知っているから、何も言わずに一緒に寝てくれる。 蒼は初めてあった時から、言葉使いは荒いけど、周りの人のことよく見て行動できる素敵な人だったなぁ〜 しゃべりながら寝てしまったようで、気がついたらもう朝だった。 蒼は朝ごはんをちゃんと食べるタイプだからお礼も兼ねて朝ごはんを作ろうと思ったのに… 何でこんなに冷蔵庫が空っぽなの⁉︎ 何とかあるもので頑張り、炊きたてのお米、玉ねぎのお味噌汁、出汁巻き卵、焼き鮭、ほうれん草のおひたしができたところで、タイミングよく蒼が起きてきた。 「おはよう!」 「はよ、なんかいい匂いする」 「泊めてくれたお礼も兼ねて朝ごはん作ったんだ〜」 「朝からお前の飯食えるとか神」 「変なこと言ってないで早く食べよう」 「いただきます」 おお〜。 我ながらいい出来!さすが、素材がいいと違うなぁ。 蒼も美味しそうに食べてくれてるし、よかった! 「なるべく早くバイト見つけて、アパート借りれるようにするね」 「別に急がなくていいし、何なら俺はこのまま一緒に暮らすってのもいいと思うけど」 「楽しそうだけど、悪いよ」 「全然構わないが、優がそう言うなら」 「でも、ちょくちょく遊びに押しかけるね!」 「ああ、バイトの件は教授に聞くのが一番良さそうだな」 「確かに!蒼天才じゃん!」

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