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災難?

えっ… 人って驚くと声が出ないのかもしれない… なんと、ぶつかっら相手は、道明寺春陽だったらしい。 やばい。女子に殺される。でも、わざとじゃないし…怒って無さそうだし…この後どうしよう… 「櫻井くん?これ届けなくて大丈夫なの?行こう」 「あ、う、うん」 やばい、怒ってはなさそうだけど、なんか一緒に行く気でいるんだけど… もし、道明寺くんといたことがバレたら、女子に殺される… 「ど、道明寺くん。拾ってくれてありがとう。で、でも運んでもらうのはさすがに迷惑だか ら、大丈夫だよ?」 「全然迷惑じゃないよ?それに、廊下を走るぐらい急いでいたんでしょ?2人で運んだ方が早く届けられるよ」 はい。その通りです。 だけど… いや、さすがにここまで言ってくれているのに断るのは申し訳なさすぎるから、急いで運んで、なかったことにしよう。 「う、うん。ありがとう」 「じゃあ、行こうか」 「うん…」 絶対気まずいじゃん…なんか話題ないかなぁ〜 「そういえば、なんで廊下ダッシュしてたの?櫻井くんそんなことするタイプには見えないのに…」 おっ、話題を振ってくれた。僕がコミュ障なせいで…ごめん! てか、バイト先が倒産してクビになった上に家が燃えた、なんて言えないよぉ。 「事情があって、バイトを探してて、教授に紹介してもらおうと思ってたんだけど、講義室出る時に女子にこれ届けてって言われちゃって…でも時間なっかったし、泉助教と教授のいる場所、真逆だったから…」 「そっか、大変だったね。あのさ、櫻井くんは家事とかできるの?」 急にどうしたんだろう? 「う、うん。人並みにはできると思うけど、どうして?」 「俺、実は、この間家政婦が辞めて、代わりの人探してるんだけど、櫻井くんやらない?」 「か、家政婦?僕なんかじゃ務まらないよ…」 確かに家事は人並みにできるはずだけど、道明寺くんは絶対にプロにお願いした方がいいって! 「あ、ついたよ。家政婦の件は後で話そう」 「う、うん」 「失礼します。櫻井と道明寺です」 泉助教いるかなぁ? 「優ちゃんじゃん。どうしたの?」 「その呼び方やめてくだいよ。えっと、提出物届けにきました」 泉助教はちょっとチャラい感じの人で、イケメンで親しみやすいから、みんなから好かれている。 でも僕は少しだけ苦手かも…なんかチャラチャラしてるし、会うたびに絡まれるから… 「ええ〜、ダメ〜?可愛いのに。ところで優ちゃん今日暇?」 「これから教授のところに行こうと思ってます」 「それ、明日じゃダメ?これからオレとデートしようよ〜」 「え、でも…」 「櫻井くん、用事終わったでしょ。泉助教失礼します」 「ど、道明寺くん?え、あ、失礼しました」 僕がもたもたしてたせいで、待たせちゃったみたい…ごめんなさい! でも、助かった。 「ど、道明寺くん、ありがとう!助かったです」 「助かったですって何?」 あっ、笑われちゃった… だって、道明寺くんにタメ語なんて使ったら女子に殺されそうなんだもん! 「家政婦の話なんだけど、住み込みで家事一通りをお願いしたいんだけど、どうかな?バイト代は櫻井くんの言い値でいいよ」 どうしよう… 今、家がない僕にとって住み込みバイトは家とバイト両方ゲットできるチャンス! でも、女子にバレたらヤバイよね… 「あの、そのバイトいつからかな…友達に相談したくて…」 「なるほどねぇ、今週中には連絡欲しいかな?」 今週中…って後2日ないじゃん! 「だから、連絡先教えて?」 「あっ、うん…」 「ありがとう。じゃあ連絡待ってるね」 「う、うん。今日は手伝ってくれてありがとうです」 バイトどうしよう…

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