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『こんばんは、西園寺さん。  何なんですか?あのプレゼントの山は。  ひとつで良いです、お返しに困ります!』  初めて僕の方から、西園寺さんに自発的に送ったメッセージ。  それにはすぐに既読が付き、恐ろしい早さで返信が返ってきた。 『届いたんだね。  だけどこういう時は、ありがとうだけで良いのに。  あとあれは、オマケみたいな物だから。  クリスマスプレゼント、期待しててね』  は?あれが、オマケ‥‥‥だと?  確かに今日は、いわゆるイブ・イブだ。  あの西園寺さんが手渡しではなく、イブ前日に送りつけて来たのも少しだけ疑問に思っていた。  だけど‥‥‥。 『ホント、勘弁して下さい。  無駄遣い、禁止!』  再度、メッセージを送った。  またしても速攻で届く、西園寺さんからのDM。 『無駄遣いなんかじゃ、ないよ。  大切な君への、贈り物だからね。  それに普段プレゼント贈ると、陸斗くん怒るから。  俺の楽しみを、奪わないで๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐』  以前僕が口にした言葉を、わざと真似ているのだろう。  無駄に可愛らしい顔文字とのダブル効果で若干イラッとさせられながらも、そう言われては返す言葉がない。 『ありがとうございます、西園寺さん。  でも来年からは、ちゃんと予算を決めてプレゼント交換するようにしましょう』  苦肉の策として絞り出した、不本意過ぎる提案。  しかし彼からは、嬉しそうに舞い踊る犬のスタンプと共に、こんな気持ちの悪いメッセージが返ってきた。 『嬉しいな!  来年も君も、俺とクリスマスを過ごしたいって願ってくれているんだね!』 「くっ‥‥‥この、ポジティブ思考モンスターめ!  本当に、キモ過ぎなんだよ!」  確かに西園寺さんの言う通り、当たり前みたいに来年の予定に自然と組み込みそうになっていた事に気付かされ、途端に恥ずかしくなってそれ以上返信を返す事なくスマホの画面をそっと閉じた。

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