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第16話

「正宗さんの、それ…」 「あぁ。 遥登がえっちだから勃った」 「……ほ、し…です」 喉の奥から絞り出した声は震えている。 寒さからではない。 強請るような目も、すべてが期待で媚びていた。 全身で長岡が欲しいと伝えてしまっている。 「遥登もちんこあんだろ。 ほら、これ」 長岡の手が勃起した陰茎の頭を搔いた。 たったそれだけの刺激なのに嬉しい。 気持ちが良い。 「ぁっ」 「こんな大きいのあるだろ?」 「そ…、意味じゃ……」 「じゃあ、どんな意味だ? ん?」 なんで、こんな意地悪…… あんまり腰を揺らしては、車体まで動いてしまう。 暗闇でも揺れているのが確認出来れば、人が寄ってくる可能性が高まる。 なのに、止められない。 我が儘な身体だ。 「正宗さんの、…………おっきい…ちんこ……、…ケツ……あ、アナルに、いれてくださ…」 「アナルに俺のちんこ入れて欲しいんだ」 「……は、い」 「おっきいのに?」 「……おっきいの、好き…です…」 ククッと笑われてしまったが、本当だ。 おっきいのが身体の内側をミチミチに満たしてくれるのが好き。 結腸まで埋められて少し苦しいのも好き。 埋まっているだけでも気持ち良いトコロに当たっているのに、更にそれでグリグリされるのも好き。 思い出す陰茎の圧迫感に先走りが滲む。 色の濃くなったソコをまた搔かれたら。 いやらしい妄想が溢れ出る。 手に押し当てる腰を止めずただ強請る姿は、長岡の目にどう写っているのだろう。 せめて、恥ずかしい奴だとは思われたくない。 いやらしい奴だと思われる方がずっとマシだ。 そう思えるのに、身体は素直に動いてしまう。 「カーセックスしてぇんだ」 「……して、くれますか…」 「ん、する」 長岡の手がぎゅっと陰茎を握った。 漸く長岡の意思が伝わってくる動きにかわり、三条の腰の動きがまた一層恥ずかしいものへとかわっていった。

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