27 / 696

第27話

「んっ、ん…っ、ぁ、……ぅん、」 上擦った声が鼓膜を揺らす。 マスクをしているせいでくぐもっていて苦しそうだ。 それがより焚き付ける。 腕を引き下げる手が強くなる。 あまりそんなにしては痕が残ってしまう。 押さえ付けられた痕なんてご家族が見たら、どう思うかまだ考えられるうちにとは思うのだが腰が止まらない。 気持ち良い。 たまらない。 俺の遥登だ。 みっともない欲を細い身体に打ち付ける。 「ぁ゛…っ、」 「こーえ。 えっろい声漏れてんぞ。 バレてぇ?」 「だ、だ…っ、め……」 「俺だけだろ」 「んっ、…っん、……」 「ほら、気持ちいな」 わざと腰を回し掻き混ぜた。 ローターを取り出す時に確認した通り、やわらかくねっとりと食い付いてくる。 それを押し上げ、更に奥のS状結腸を突いた。 ココに入りたい。 入れてくれ。 精液をビュービュー吐き出すから溜めて帰ってくれ。 清潔な子を汚すのはこわくて楽しい。 一緒に堕ちればこわくない。 そうだろ。 遥登となら、なんだって楽しくこわなくないんだから。 「ココ、拓けよ。 精液…吐き出してやる」 車内の暖房とコートにしっとりと汗ばんできた。 マスクの中で息も上がる。 「ぅ゛ん゛…っ、ン゛……え゛あッ」 腹圧がかかり、亀頭が吸い込まれた。 更に狭くてキツい。 三条も唸っている。 それでも健気に受け入れてくれるのが嬉しい。 男の矜持とはなんだ。 力や守る事ではない。 そう思い知らされる。 「い゛……イ…き…、」 最初は泣きながら吐いていた結腸を刺激され、今はこんなに気持ち良さそうだ。 結腸への刺激でイきそうなんだから。

ともだちにシェアしよう!