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第43話

夕食の買い物を済ませ自宅へと帰宅した。 チャイルドシートから綾登をおろし、先に優登と自宅へと入ってもらう。 「たあいまー」 「ただいま」 保育園の鞄となぜか人参を握った三男。 学校指定の鞄に更に買い物袋を持ってくれた次男。 と、帰宅していく。 三条もエコバックを片手に玄関を潜った。 「ただいま」 「おかえり」 「おかいりよ」 ほぼ一人言と化した言葉に、待ち構えていた弟達は言葉を返した。 「ただいま」 なんとなく嬉しい。 日中1人で過ごしているからだろうか。 なんだか、弟達のいる自宅はとても良い所のように思える。 ポイッポイッと靴を脱ぎ、綾登を脇に抱えリビングへ。 「きゃぁぁっ」 「まずは手洗いうがいな。 そしたら遊ぼう」 「あそぶ!」 「俺もっ」 シンクに手の届かない綾登を抱き抱えながら、保育園の話を聞く。 友達と遊んだとか、ご飯が美味しかったとか。 優登もあの先生の授業が面白かったとか、外の話をしてくれる。 テレビで家の外の事を知るより、ずっと楽しい。 「ぺっ、した。 おてて、ぺかぺか きれー?」 「綺麗に出来たな。 うし。 次、俺な。 綾登はテレビ点けてくれるか」 「あーい」 「俺着替えてくるから危ない事すんなよ。 兄ちゃん手洗ってる間は特にな」 「あーい」 漸く賑やかになる自宅は明るくてあたたかくて、元気をもらえる。 「なら飲み物選ぼっか。 テレビ点けたら、こっちこいで」 「やった! やくうと!」 それから、人参も食べたい!と元気な声が響く。

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