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第840話

平積みの本を動かすと確かに埃が溜まっている。 確かにこういうところは視界に入らないから、丸く掃除をしてしまいがちだ。 自分の部屋の隅に固めて置いている本も動かさなければと思いつつ、していないことを思い出す。 自分の部屋の優先順位って低いんだよなぁ… クローゼットの中とかの方が掃除しやすいし 視界に入り、いつでも出来ると思うからこそ、しないものだ。 そんなことを考えながら、その本を一旦窓際まで運んだ。 新聞紙を広げ、その上に開いたまま立たせていく。 本来ならもっと乾燥した季節が良いが、珍しく天気が良いので虫干しだ。 どちらにせよ、暖房で空気は乾くから気にするな、と長岡は言っていた。 1日で終わらせるには場所が足りない。 また後日天気が良い日にもするべきだ。 移動させては干して、移動させてはまた干して。 扇風機を持ち出し、空気を掻き混ぜながら床を綺麗にしていく。 掃除を隅まで丁寧にかけていき、最後にフローリングシートで拭きあげる。

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