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第891話
目の前に晒される手は、自分の体液でベタベタだ。
白昼の明かりの下でいやらしくテカっている。
恥ずかしい、と思うのとどちらが早いか。
その手が頬を撫でた。
「……っ」
「えっろいな」
えろいのは、長岡だ。
さっきから心臓が痛いほどドキドキしている。
乳首を摘まむのも力加減も、陰茎を擦るスピードも、自分を見下ろす目も、どれもがいやらしい。
それに、笑顔で顔に我慢汁を塗り付けるなんてサディスティック以外のなにものでもない。
次に膝の辺りに滑った感覚が触れたと思うと、グイッと股を割り広げられた。
M字に開かれる脚に思わず、ソコを隠した。
「…さすがに……」
「恥ずかしくて好きだろ」
「……」
「ははっ、図星って顔して」
楽しそうな顔に言葉を返せない。
やっぱり顔が良い。
好きだ。
「なぁ。
次は、どうする?
ローターの振動変えるか?
それとも、もっと詰め込まれてぇ?」
「……っ!!」
「ケツは喜んでんぞ。
素直だなぁ」
長岡の言葉に頭の中がグルグルする。
どの言葉も自分を辱しめるものだ。
行動も。
だけど、愛情が溢れているから身体が喜んで受け取ってしまう。
1つも溢したくないって。
だから、身体が反応してしまう。
そう躾られたから。
「ほら、振動変えんぞ」
「…ぁ…っ、」
「あー、すっげぇ締まった。
気持ちよさそ」
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