937 / 984

第937話

炬燵に脚を突っ込み、弟2人のじゃれあいを眺める。 「いいけど、だめよっ」 「どっちだよ」 「ちょっと!」 「俺のちょっとは、これだし」 「んぃーっ!」 怒る綾登も可愛い。 兄の顔をする優登も可愛い。 弟達が大好きな長男はにこにこしている。 「綾登、おかわりあげるからコップ持っておいで」 「みっちゃぁ」 とうとう助け船の出された綾登は母へと甘える。 カップを持っていき、おかわりをもらう。 晩のご飯前なので、牛乳でお腹が膨れないようにしたいところだが、今日は特別だ。 本当に、ほぼ8割が優登の腹の中へと納められたから。 その次男はケロッとした顔で三男を見ている。 なんだかんだ気にしているのが優登らしい。 「ぷはっ」 「美味しい?」 「うんっ! とっても!」 「じゃあ、優登ととも仲良くしてくれる?」 「んー、いいよぉ」 「はい。 じゃあ、今日の喧嘩は終わり。 ご飯までもう少し待っててね」 「はぁい」

ともだちにシェアしよう!