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弓削さんお帰り‼
「また光希の取り合いしてる。ママとパパたち相変わらず仲いいわね」
千里が姿を現した。
「ねぇ、ねぇ、いちゃつくのは構わないんだけど、ひとり忘れてない?」
「大事な息子だろ?忘れる訳ないだろう」
遼成が千里と手を繋ぐ奏音の頭を撫でると、脇の下に手を差し入れ抱き上げた。
「千里の素っぴんの顔を見るのが初めてなんだろう。固まっていた」
「奏音にはちいと刺激が強かったようだ」
笹原と裕貴がこみ上げてくる笑いを堪えていた。
「そうか。朝っぱらから怖い思いをしたんだな」
「ちょっと遼、アタシ、お化けじゃないからね」
「分かってるよ。どんな姿でも千里は千里だ」
「そうだよりょうぱぱ。千ちゃん、お化けじゃないよ。ねがお、ママと同じでかわいかった」
「あら~~嬉しいこと言ってくれるじゃないの」
奏音の美意識の基準がいまいち分からない。
「朝ご飯にしよう」
光希が龍成の腕をほどこうとしたら、
「朝のチューがまだだ」
下唇をこれでもかと伸ばした。
「子どもじゃないでしょう」
「光希の前では7歳のガキだ」
「龍、なに言って………」
光希の唇を強引に奪った。
「先行くわよ~~」
「ママは大変だな」
「奏音よりガキの子どもの相手をしなきゃならないんだから」
「だな」
遼成がやれやれとため息をついた。
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