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おめでとう!
記念にみんなで写真を撮ろうよ。遥香が急に言い出した。
「パパと優さんとお兄ちゃんたちは庭の鉢植えを脇に寄せて。心望と陽葵はママが座る椅子を見付けてきて。太惺と弓削さんは車を洗う脚立がガレージにあるから持ってきて」
てきぱきと指示を飛ばす遥香に光希は舌を巻いた。
「ママはいいよ。動かないで座ってて」
「そういう訳にはいかないよ」
「無理しちゃ駄目って、南先生に言われたばっかでしょう。もう忘れちゃった?」
「忘れていないよ。じゃあ、ママは大人しくしているね」
椅子から立ち上がったとき軽いめまいがした未知。遥香はそれを見逃さなかった。
「未知、ゆっくりでいいよ」
「光希さんありがとう」
光希に体を支えてもらいながら椅子に腰を下ろした。
「若林さんと宋さん、めっけ!」
「遠慮しておく。写真はどうも苦手なんだ」
「俺も」
抜き足差し足忍び足で、そっこり帰ろうとした若林と宋だったが、子どもたちに見付かってしまった。
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