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後日談 第8話
今でもおかしくなりそうなのに、これ以上どうなってしまうかなんて想像するだけで怖い。
「あっ、ん……っん」
「射精でもお漏らしでもない感覚ってどんなんだろうね? してあげようか?」
脳まで犯すような甘い声と同時に息がかかるたびに身体がビクッと反応してしまう。
「や、やだ……」
「嫌? でも僕は見たいなぁ」
ぐりぐりと先端を撫でながら耳元で囁かれると全身の毛が逆立つような感覚にぞわっとして、振り切った恐怖でまた涙が溢れた。
「や、やだやだ! こわい、から……やだぁ」
怯えるようにぶんぶんかぶりを振り啓太の腕から逃れようともがくと、啓太はクスクス笑いながらぎゅっと俺のことを抱きしめる。
「ごめんごめん。可愛いからいじめすぎちゃった」
「ふっ、ううう……」
涙が溢れてうまく喋れない、啓太はなだめるように顔中にキスをする。
「泣いてる亜季くんがかわいいって思ってごめんね。もう、しないから」
そう言って謝ると啓太は俺の身体を抱えながら小刻みに揺すってきた。最初は優しく、次第にリズミカルに腰をまわすように突き入れられると、さっき当たっていたところとは違うところが刺激されてまた身体が痙攣し始める。
「あっ、ああっ……っんぁ」
「潮吹きは今度にしようね」
とんでもないことが聞こえた気がしたのに、さっきよりも腰の動きが複雑でより奥を攻められるようなねちっこいやり方に思考力を失っていく。
「んぁ、ああっ、やっ……ああっ」
ぎゅっとしがみつくとさらに奥へと打ち付けるような腰の動きに合わせて内圧がぐっと上がり、耳元の啓太の声が甘く掠れた。
「亜季くん、それ気持ちいい」
たまらないとでも言うような息を語尾に交えて「もっとぎゅってして」と囁かれて、どうやってやってるかもわからないのに囁く声が甘すぎて自然とまた中が窄まる。
「んぅ……っんん」
喘ぎ声ごと呑み込まれるようにキスをされ、舌先を吸われると身体のいたるところがひくつき、角度を変えながら何度も食べられるようなキスをした。
髪を撫でられ、耳元にかかる髪をかきあげると甘い息がかかる。そしてその手は肌を滑り、脇腹から背中に回ると腰を掴む。
「亜季くんの中、すごく気持ちいい……」
律動する身体から汗が滴る。触れ合う肌は自分のと啓太の汗が混ざりぴったりとくっついていた。
「んぁ、あっ……っんん」
浅く喘ぐ喉元を噛まれ、次第に激しく腰をたたき込まれるとのぼってくる快感に恐怖し啓太の肩に腕にしがみつく。
「本当、かわいい。舌出して……」
呟くように言う啓太の言葉もふわふわした頭では何も考えられなくて、言われたまま求められるままに舌を出せば啓太がそれを舐め尽くし吸い上げる。
「んんんん……」
啓太の腹に擦れている自身はだらしなく口を開け、だらだらと蜜を垂れ流しひくついて揺れていた。
濡れそぼったそれを手のひらで撫でながら、腰を打ち付け、吸い付くようなキスをされた。
もうどこもかしこも啓太でいっぱいになり、溢れてしまいそうだ。
「あっ、けいちゃ……、いくいく……っ」
もう耐えられなくてすがるように腕を掴むと、いってもいいよ。と掠れた色っぽい声が耳に響き、啓太は腰を引き、ひと息に突き入れた。
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