その衝撃で大きく身体をのけぞらせながら今日何度目かもわからない絶頂にのぼりつめた。 「ひっ……あっ、ああ」 　すごいうねりに巻き込まれしばらく快感の波が去ることなくびくびくと全身を痙攣させていると、啓太が顔や首筋にそして唇に音を立ててキスをする。その些細な刺激でさえ身体が跳ねて深く長い快感に息を切らした。 「すごい。中うねってる」 　わかる？　と微笑みながら啓太はまだ自身が入った状態で軽く腹部を手のひらで押した。 「亜季くんの中、ほんと気持ちいい」 　呟くような啓太の言葉に思わず反応してしまう。 「ほ、ほんと？」 「うん。気持ちいい。このままずーっと亜季くんの中にいたいくらい気持ちいいよ」 　むず痒くてなんだか嬉しくて抱きしめると、啓太も髪を優しく撫でてくれる。 「啓ちゃん……」 「もう少しこのまま中にいてもいいかな？」 　まだ出たくないとでも言いたげな表情に、そんなに自分の中が良いのかって思うと、なんとも言えない気持ちになってこくんと頷いた。 　動かされなければ、お腹がいっぱいになる感覚は結構好きになってきてたので、もう少しだけこのまま抱きしめ合うのも恋人の後戯って感じかもしれない……なんて呑気に思っていた。 　しかし啓太の手は腰を撫でると、尻へと滑らせてその肉を揉みながらずんと腰を大きく揺らし、俺は悲鳴を上げる。 「えっ、まっ……あっ、け、ちゃん」 「ん？　どうしたの？」 　啓太は柔らかく問いかけてくる。しかし、その口調とは裏腹に俺の足を肩に担ぐと容赦なく腰を打ち込んできた。 「なっ、あっああっ……んんん」 　激しい腰使いに同じくキスも激しく、口腔を舐め回される。 　待ってと啓太の胸を押し返そうとしても、啓太は腰の動きをやめてくれない。 「いっぱいいかせてって言ったのは亜季くんだよ」 「や、もう……許し、て……あああっ」 　しかし啓太はにっこり微笑むと優しげな声で「やだ」と突き落とし、さらに腰の動きを激しくした。 「ああ……やっ、あっ、まっ……あああ」 「じゃあ、僕まだいってないから。今度は僕をいかせて……亜季くん」 「ま、まっ……あっ、や……んん」 　啓太は俺を抱きしめながら熱っぽい息を吐く。 「好きだよ。亜季くん……」 　与えられすぎる快楽と、強引でちょっと乱暴な抱き方に怯えそうになるのに、うわ言のように繰り返す啓太の声で結局は全て許してしまうのだ。 「本当に大好き、亜季くん」 「けいちゃん……んぁっ、ああっ」 「亜季くん、ずっと離さないから……僕のそばにいて」 「う、うん、んっんっ」 「ほんと、かわいいな」 　何度も頷く俺の唇に啓太は音を立ててキスをした。歯列をなぞり啓太の舌が俺のを捉えてると、俺も一生懸命舌を動かし啓太のそれを吸うと、熱っぽい息を吐いてぎゅっと抱きしめてくる。 「亜季くん、好きだよ」 「お、俺も……好き、啓ちゃんが好き」 「愛してるよ。亜季くん……」 　頷くと啓太はとても嬉しそうに頬を綻ばせまた熱っぽいキスをしてくれた。唾液の絡んだ舌が絡み合い、銀糸を引くと啓太は微笑んで俺を抱きしめた。 「亜季くん……僕の愛をもっともっと実感して」 「え？　あっ、ああっ、あっ、ぅ」 　再開された律動にまた身体をのけぞらせる。 「かわいいね」 　にっこり笑う啓太が終わるまで。 　しかもそれがとんでもなく長くなることを、 　そのあと俺は一晩中をかけ、身をもって知ることになった。 　とにかくありったけの愛情でかわいがられた俺の意識は、身体と同様、めちゃくちゃになった。