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鬼が出るか蛇が出る 32話
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ハルSide
くそう!楽しそうにしやがって、仁のやつ!!
俺は縛られたまま、ソウと仁のプレイを見つめるしかない。くそう!参加したい……いや、違う止めたい。
ソウは仁に弄ばれている。ケツに玩具突っ込まれて喘いでいる。
しかも、チンコを紐で縛られていて、ドMのソウにはご褒美だなって思う。
他の男とプレイをするのを見せられるのはほーんと、ジェラシー。仁が触っていいのは俺だけだし、仁を触っていいのも俺だけ。
仁は俺を見てニヤリと笑う。
そして、こっちに歩いてくる。こいつ、本当……いい身体してるよなあ。無駄な筋肉ないしさ。細マッチョって感じで綺麗だ。抱く度に思っていた。
白い肌に吸いつけば赤い花が綺麗につくし、俺のもんだって沢山シルシつけてんのに、このドS仁はそういうものは気にしないで……他の男と。
「なにガン見してんだ?」
俺に近付き顎をくいっとあげる。なにこのイケメンがやるような行為は……。ドS俺様がヒロインにキスする5秒前みたいな。
「いや、綺麗だなあって」
「……お前、本当、呑気だな」
仁が考えていた言葉とは違う事を言ったのかな?一瞬、目を丸くした。大きな瞳がさらに大きくなるから可愛い。
「だって、本当の事だろ?」
「まあ、確かにね、俺カッコイイし?」
マジすか?それ言いますか?
「そう、カッコイイから見てたんだよ、隅から隅まで」
「変態野郎」
クスッと笑う仁。
「知ってるだろ?変態だって」
「知ってるよ?変態だって……なんせ、ここ、おっ立ててるもんな!」
仁は俺のを掴む。むぎゅうって。
「いてっ、」
「何で勃起してんだよ?兄のプレイみて立つってなんなん?本当に変態だな?」
「……いや、これはお前みて勃起してんだよ!お前にされてるソウを俺に脳内で変換してた」
「……まじかよ、本当、変態!!なんだよ?お前もあんな風に縛られてケツに玩具ぶち込まれたいのか?」
「ケツには玩具じゃなくて仁のがいいけどな」
「ド変態」
ニコッと微笑んで爪で亀頭の穴をグリグリ弄る。
「うおっ!!」
痛気持ちいっていうか……うん、気持ちいいかな?
「変態さんにお仕置きしたいけど、何やってもご褒美になるからドMのお仕置きって困るんだよなあ」
「なんだよ、お仕置きって?」
「俺を好き勝手させただろ?」
「んん?仁ってショタっ子になった記憶残ってんの?起きたらお前……記憶ないじゃん」
あれ?って思った。いつも、ショタっ子の時の記憶ないのに。あと、酔った後の記憶。1度も触れたことないのに……なんで、それを覚えているのだろう?俺はキョトンとなる。
「それは仁だろ?俺……仁とは違う人格だからな」
「は?」
何をいま、聞いたのだろう?俺は耳を疑った。
「は?なに?知らなかったん?」
仁はニヤリと笑う。
「仁って、多重人格者だぜ?俺とショタになる人格と元の仁は違うんだよ」
「は?はあ?なにそれ!!!」
俺は人生で一番の衝撃を食らったかも知れない。
鬼が出るか蛇が出るか……ってどれも違って、別人格の仁登場おおお!!
神様……嘘って言ってください!
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