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青天の霹靂
酒は飲んでも飲まれるな。
昔の人は良く言ったもので。
お酒で人生変わっちゃったテヘペロなんて可愛く言える年齢でもないし、そもそもテヘペロって何だよ。
なんて、現実逃避も良いけれど、うん、
俺って……………………………、男もいけたんだなあ。
なんて、たった今気付かされた。
31年生きてきて今頃気付くなんて、すげーわ俺!
俺、どうしたんだっけ?記憶が曖昧なんだけど?
よし!
まず、俺の名前は?
仁。ひとしと書いてジンと読む。
たいがいひとしとしか呼ばれなかったな。
あ、いいやこんな自分プチ情報。
で、昨日何してたっけ?
え―――っと、
俺の仕事は探偵だろ?
あ、思い出した!
ターゲットを追っている内に知り合いのゲイバーのママに拉致され、無理やり酒飲まされて…………………。
うん、でもさ、何で…、
俺のベッドに素っ裸の男が寝てるんだろう?
しかも俺も素っ裸。
それに言っちゃあ何だか、イカくせえし。
シーツがベトベト。
この状況からすると俺と今寝ているコイツは、ヤッてるよな?
参った。
全然知らないヤツ。
しかも!
どう見ても未成年だよな?
俺は寝ている男をじっと見た。
睫毛なげーなオイ!
色白。寝顔はぶっちゃけ可愛い。
髪は栗色。
染めてるにしては良い色だよな?
あ、もしかしてハーフかクォーターか?
日本人離れしてるもんな顔。
シーツから覗く胸元までの肌には赤いキスマーク。
やべえ、俺がつけたんかな?
記憶ねーし!
うん!
とりあえず風呂入ろう!
俺はタオルとボクサーパンツを掴み風呂に向かった。
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