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第2話
シャワー全開!
修行僧のごとく大量の水を頭から…
「て、なんじゃこりゃー水しか出ねーぞこんちくしょう!」
いくらお湯の方蛇口を回しても水しか出て来ない。
くそー!あの馬鹿大家、直すとか言いながら直してねーじゃんか!
でも目は覚めた。
まあ、いっか真冬でもないし。
汗くさいしイカくせえし。
やっぱ………………………あのガキとヤッたんかなあ俺?
確かに前はよく知らない女とラブホで目を覚ましたけれど。
だって云うじゃないか、据え膳食わぬは男の恥って!
まあ、あのガキは男だけどな。
俺が攻めだよな。
ケツ痛くねえし。
うーん、懸命に記憶を駆け巡らせるが思い出せない。
徐々に思い出すかな?
どうしたもんかな?
妊娠する心配はないけどさ、ヤッたのに記憶ないのも相手可哀想だしなあ。
あのガキは男経験あるのかなあ?
もし、
もしだよ?
俺が無理やりヤッたんならバージン奪った事になるよな?
男でもバージンって云うのかな?
穴は穴だしな。
しかし、冷静な俺ってすげえよな。
人生初の男経験なのに冷静。
覚えてないからか?
記憶あったらヤッてないからな。
わしわしと頭を洗い、身体も洗った。
タオルで髪を拭いて風呂のドアを開けると、
ビービービーッと締まりのない音。
玄関のチャイムが変な音を出してから早一年半。
いい加減に修理出そうかいな?
なんて考えながらパンツを履いて玄関の覗き穴を見る。
ボイーンな谷間。
何だ、美沙か。
ついクセだった。
いつものクセで無防備に鍵を開けてしまって、ボイーンなおっぱいと共に美沙が顔を出した瞬間にベッドにガキが居る事を思い出した。
「あ、セールス間に合っています」
俺は体重をかけドアを閉めようとする。
「はあ?誰がセールスよ!」
美沙は眉間にシワを寄せて俺を睨む。
「今日は間に合ってます」
ググッと力を入れるがドアの間に美沙は紙袋を挟んでいた。
閉まらねえ………
「また女連れ込んだのね?」
美沙は低い声で言う。
やっぱイカ臭いからか?
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