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第十二章・6

「熱いな……」 「うぅ。衛さん、早くぅ」  早紀のフェロモンに酔ったのか、衛もその色香にくらりときていた。 (早く挿れたいのは、私も同じだが)  それでも堪えて、早紀の後ろをていねいに解していった。 「んぁ、はぁ、ぁん。っく、あぁ、やっ、やッ、あぁあ!」  とろとろと、いくらでも早紀は精を吐いた。  切ない声に、ぞくぞくする。  甘い吐息に、どきどきする。  衛もまた、早紀を弄りながら屹立していった。 「やだぁ。衛さん、僕が触ってもいないのに、そんなになってる」 「可愛い声を、さんざん聴かされたからな」  そしてようやく、衛は柔らかく蠢く早紀の蕾に硬い先端を当てた。 「んぁッ!」 「おいおい、元気だな」  少し挿れただけで、早紀のせいは衛の腹まで飛んだ。 「ね、衛さん。少しだけ。少しだけ、休憩しよう?」 「今からが、本番なんだぞ?」 「今、イッてるから。イッてるからぁあ! あぁあん!」  衛は意地悪く、そのまま早紀を貫いていった。

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