83 / 145

第十二章・5

(キスだけで、もう体の奥がピクピクしてるぅ……) 「どうした。降参か?」 「ふぅ、はぁ。衛さん、もう挿れてもいいよ」 「少し早すぎないか?」  すでに、充分に気持ちと体が昂った早紀は、後がもどかしくてたまらない。  早く。  早く、イきたい。  衛さんの愛情いっぱいもらって、おかしくなるまで感じたい!  そう思うと、早紀の腰は淫らにうねった。  衛に擦り付け、熱い息を吐いた。 「ね、衛さん。早くぅ……」 「今夜の早紀は、何か違うな」 「クリスマスだもん。記念日だもん」 「そうだな」  いや、違う。 (早紀は、発情してるんだ)  薬で抑えているので、前後不覚に陥ることはない。  だが、本人の自覚無しに、性的欲求が高まっているんだ。  ならば、と衛は素裸になった早紀の後膣に指を伸ばした。  少し埋めてやると、ぬるりと飲み込まれる。  オメガの体液で、そこはすでに潤っていた。

ともだちにシェアしよう!