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僕と雅人
「にゃあ"!?」
帝の大きな声が響く。
「みぃくん、水苦手なのは分かるけどもう少し大人しくして…。」
大人しくできる方がおかしい、水は怖いんだ…。
「流すよ。」
雅人の声とともに頭からお湯が降り注ぐ、泡はシュワと溶けて流されていった。
「ひぐッ…、マサ…きらい。」
「みぃくんが1週間もお風呂入らないのが悪いんでしょ…。」
「マサのへんたい、ばか、あほ、まぬけ…。」
次々と雅人への暴言を吐くと雅人はわざとらしく「ああー」と声を上げる。
「みぃくんの好物のサーモン、ご褒美にあげようと思ったんだけど、そんなこと言われたら…」
「ごめんなさい…! マサ、サーモン、サーモン食べたい…!」
サーモン…サーモン…! と目をキラキラさせてさっきのことは無かったように喜ぶ帝。その姿を愛おしそうに長め、笑う雅人。
――――これを幸せと言うのだろうか。
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